なでしこ北川、華麗なFK弾で五輪デビュー「びっくり」 蹴るつもりなしも…長谷川が“アシスト”
2024年08月01日 08:25
サッカー
感触は抜群。「きたな」。ボールは鮮やかにゴール右上に突き刺さる。「まさか、あんなにいいコースに行くのは正直びっくりした。決めることができて良かった」。自身サッカー人生初のFK弾。仲間からもみくちゃにされる手荒い祝福を受け、満面の笑みだった。
各年代別代表で活躍したが、浦和や新潟時代は代表定着できず、22年E―1選手権では負傷離脱。それでも昨季からINAC神戸に環境を変えると、22試合出場で6得点をマークし持ち味の攻撃力が発揮された。
2月のアジア五輪最終予選で約1年半ぶりに代表復帰。五輪切符を獲得した北朝鮮戦第2戦では先制点に絡む活躍を見せた。
五輪代表に選出されたが、13日の国際親善試合ガーナ戦で右膝負傷。フランス入り後も別メニューが続いた。それでも、回復が早まり、1次リーグ突破を懸けたこの日に試合復帰。試合後の取材エリアでは「この時にしっかり決めることができて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。
金沢市に帰省中だった元日に能登半島地震があった。ナイジェリア戦が行われた日本時間1日は震災からちょうど7カ月。「石川出身として、この五輪で戦ってる姿を見てもらいたい。何かしら、パワーや勇気を届けられたらと常々思ってる」。少し遅れて始まった北川の夢舞台。ここから、なでしこジャパンを黄金の輝きへ導く。