なでしこ北川、華麗なFK弾で五輪デビュー「びっくり」 蹴るつもりなしも…長谷川が“アシスト”

2024年08月01日 08:25

サッカー

なでしこ北川、華麗なFK弾で五輪デビュー「びっくり」 蹴るつもりなしも…長谷川が“アシスト”
DF北川ひかる(AP) Photo By AP
 【パリ五輪第6日 サッカー女子1次リーグC組最終第3戦 ( 2024年7月31日    ボジョワール競技場 )】 サッカー女子は31日、1次リーグ最終第3戦が各地で行われ、日本はナイジェリアを3―1で制し、C組2位で2大会連続の決勝トーナメント進出を果たした。DF北川ひかる(27=INAC神戸)が今大会初先発し、前半アディショナルタイムに華麗なFK弾。一時は代表から遠ざかり、五輪直前には負傷するなど困難を乗り越えてたどり着いた大舞台で一撃を放った。
 北川は夢舞台デビューを自らの華麗な放物線で飾った。見せ場は2―1と1点差に迫られた前半アディショナルタイムだ。味方が獲得したFK。当初は蹴るつもりはなかった。だが、MF長谷川から「蹴った方がいいんじゃない?右上に蹴ってみれば」と“アシスト”を受け、キッカーに。狙いを定め、左足を振り抜いた。

 感触は抜群。「きたな」。ボールは鮮やかにゴール右上に突き刺さる。「まさか、あんなにいいコースに行くのは正直びっくりした。決めることができて良かった」。自身サッカー人生初のFK弾。仲間からもみくちゃにされる手荒い祝福を受け、満面の笑みだった。

 各年代別代表で活躍したが、浦和や新潟時代は代表定着できず、22年E―1選手権では負傷離脱。それでも昨季からINAC神戸に環境を変えると、22試合出場で6得点をマークし持ち味の攻撃力が発揮された。

 2月のアジア五輪最終予選で約1年半ぶりに代表復帰。五輪切符を獲得した北朝鮮戦第2戦では先制点に絡む活躍を見せた。

 五輪代表に選出されたが、13日の国際親善試合ガーナ戦で右膝負傷。フランス入り後も別メニューが続いた。それでも、回復が早まり、1次リーグ突破を懸けたこの日に試合復帰。試合後の取材エリアでは「この時にしっかり決めることができて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。

 金沢市に帰省中だった元日に能登半島地震があった。ナイジェリア戦が行われた日本時間1日は震災からちょうど7カ月。「石川出身として、この五輪で戦ってる姿を見てもらいたい。何かしら、パワーや勇気を届けられたらと常々思ってる」。少し遅れて始まった北川の夢舞台。ここから、なでしこジャパンを黄金の輝きへ導く。

おすすめテーマ

2024年08月01日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム