桐生2位「メンタル負けです」もリベンジ誓う
2013年06月09日 06:00
陸上
50メートルすぎ、桐生は左前にいる山県を視界に捉え焦りを感じた。「追いつけないかも…」。7日の予選ではスタートで出遅れるも終盤逆転。だが、決勝は甘くなかった。0秒14差の2位に終わり「悔しさが一番です。優勝を狙ってたんで。メンタル負けです」と唇をかんだ。しかし、すぐに気持ちを切り替え「まだ17歳。来年も(日本選手権に)出て勝負したい」とリベンジを誓った。
優勝は逃したが、予選の10秒28からタイムを0秒03詰め堂々の表彰台。4月の織田記念で日本歴代2位の10秒01をマークし、日本陸連の派遣設定記録を突破していたことから、世界選手権への切符を手にした。短距離個人種目では初の高校生代表。規格外の17歳は「出たい」と話しながらも「このまま世界に出ても通用しない。もっと練習を積んで、精神的な部分も強くしたい」と課題を口にした。
今後は実戦経験を重ねながら弱点の克服を目指す。来週は高校総体近畿予選(13日開幕、奈良)で100メートルに出場。「スタートを決めていきたい。苦手というわけではないけど、思い切りの良さがない」。伸び盛りの若竹は、一つ一つ課題をクリアしながら着実に前に進む。
▽世界選手権への道 8月10~18日にロシア・モスクワで開催。日本陸連が定めた派遣設定記録をクリアしている選手は、日本選手権で入賞(8位以内)すれば自動的に代表に決まる。参加標準記録Aを突破している選手は日本選手権で優勝すると代表に決定。また、他の代表は参加標準記録A、Bを突破している選手のうち、日本選手権で3位以内に入った選手から選考。10日に発表される。
◆男子100メートル
(1)山県 亮太(慶大) 10秒11
(2)桐生 祥秀(洛南高) 10秒25
(3)高瀬 慧(富士通) 10秒28
[世]ボルト(ジャマイカ) 9秒58
[日]伊東 浩司 10秒00
派遣標準記録 10秒01、A標準=10秒15、B標準=10秒21
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