4種目跳馬で驚異Eスコア9・633点!内村「無言の重圧」かけた
2014年10月10日 05:30
体操
【前男子日本代表監督・立花泰則氏の目】
内村選手は4種目目の跳馬で、優勝を手繰り寄せました。つり輪、鉄棒は高さのあるところから着地をしますが、跳馬は違います。助走から一瞬で両手を跳馬から突き放した後、飛距離と高さをつくりながら、空間で体をコントロールして着地に持ち込む難しさがあります。そこで出したEスコア(実施点)の9・633点は驚異。内村選手の高得点は、他の選手への無言のプレッシャーになったはずです。
予選でも決勝でも、Eスコアの合計は53点を超えています。国内の試技会では54点台をマークすることもあります。ただ難度を追い求めるだけでなく、美しさ(実施)も追求する。最強で理想のオールラウンダーでしょう。6種目まだまだ技の引き出しもあるので、進化して成長を続けるのは間違いありません。
田中選手も自分の持ち味を出しました。あん馬ではミスがありながら、粘り強くEスコアをまとめました。美しさ、正確な技術に加え、強さを感じた瞬間でした。昨年の内村選手、加藤選手に続いて日本人が2人表彰台に登ったことは、日本の個人総合の強化の成功と、選手たちの努力が実を結んだ結果です。
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