羽生NHK杯強行出場へ!オーサーC「可能性高い」4回転も
2014年11月26日 05:30
フィギュアスケート
8日、中国杯男子フリー直前の6分間練習で羽生は閻涵(エンカン、18=中国)と正面衝突。頭部と下顎から流血したが、止血後に強行出場し5度も転倒しながら2位に入った。9日に緊急帰国した際は車いすの痛々しい姿で精密検査の結果、頭部など5カ所も負傷していた。深刻だったのが左大腿挫傷で「歩けるようになった」と羽生側から日本連盟に連絡があったのが先週初め。だが、オーサー・コーチは「9日前(16日)から氷上で練習をしている」と話した。
オーサー・コーチと羽生は、ほぼ毎日のようにメールで連絡を取り合っている。地元の仙台で練習していた羽生は「日に日に良くなっている」と手応えをつかんでいるといい「4回転も跳んでいるのか?」という問いに同コーチは「YES!」と回答。負傷に加え、今季は深刻な腰痛も抱えていたため万全なコンディションは望めないが、関係者は「NHK杯に出ないなんてことは一度も言っていない」と話した。
中国杯で2位に入ったことで、NHK杯3位以内なら連覇が懸かる12月のファイナル(バルセロナ)進出が決まる。「今季こそ結果が問われると思う。五輪王者らしい結果と演技をしっかり印象付けたい」と話していた19歳には、強い責任感がある。負傷から短い調整期間での出場になるが、演技する以上、言い訳できないのは本人が一番、分かっているはず。金メダリストの意地とプライドが、氷上を熱くする。
▼ファイナルへの道 GPシリーズは各大会ごとに1位15点、2位13点、3位11点、4位9点…8位3点(アイスダンスは6位5点まで)と順位に応じたポイントが与えられる。出場2大会の合計ポイントの上位6選手が、最終戦のファイナルに進出。中国杯で2位に入った羽生は現在13点。NHK杯3位以内なら自力で進出、4位以下でも他の選手の成績次第で可能性がある。