近藤 女子48キロ級Vでリオ決めた!ライバル初戦負けも油断せず
2016年04月04日 05:30
柔道
リオデジャネイロ五輪の最終選考会を兼ねて男女7階級が行われ、女子48キロ級は14年世界女王の近藤亜美(20=三井住友海上)が2年ぶり2度目の優勝で代表入りを決めた。代表を争う浅見八瑠奈(27=コマツ)がまさかの初戦敗退。ライバルの脱落にも気を緩めず、堂々の優勝で女子看板階級での五輪切符を獲得した。大会後に報道陣に公開して行われた強化委員会で、男女の最重量級を除いた代表12人が決定した。
最注目の代表争いは予想されたよりもずっと早い幕切れを迎えた。「(浅見さんが)負けました」。近藤は初戦を突破し、別の階級の所属仲間の試合を見ている最中だった。ライバルの敗戦は後輩から聞かされた。
望んでいた決勝での直接対決はかなわなかったが、この時点で代表切符は手中に収まったも同然だった。だが「ここはリオへの通過点」という20歳は「気にしないようにしなきゃ」と緩みそうな気持ちを締め直した。遠藤との決勝戦も延長戦にもつれ込む厳しい試合となり、巴投げで有効をもぎ取った。「ここで優勝したことが次につながる」。五輪代表として負けるわけにはいかなかった。
2年前に初出場の世界選手権を制したシンデレラガール。考えもしなかったリオ五輪がそこから現実的な目標となった。
昨年は女王の看板を背負いきれずに苦しむ一年ともなったが、同世代で活躍する他競技の女王に励まされた。「そういうものを全部背負って戦わないといけないんだよ」。世界選手権3連覇を果たしたレスリング女子48キロ級の登坂絵莉(22=東新住建)からの言葉が胸に響いた。昨年12月には登坂が五輪代表を決めた大会を観戦。「おめでとう」とメールを送ると「ちゃんとついてこい」と返ってきた。約束は果たした。
「浅見さんが自分を高めてくれた。競ったおかげでレベルが上がった」。厳しい代表争いの中で身に付けたたくましさ。だから今はこう言える。「先輩たちが築いてきてくれたものを背負えるのは光栄」。谷亮子、福見友子、浅見が支えてきた女子48キロ級。「48キロ級は伝統の階級。金を目指して頑張りたい」。1メートル56の小さな体は、日本女子の金看板に押しつぶされたりはしない。
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