錦織で決めた!急造ペア杉田とストレート快勝 日本初3連勝
2016年09月18日 05:30
テニス
日本が3連勝でワールドグループ(WG)残留を決めた。ダブルス1試合が行われ、日本は錦織圭(26=日清食品)杉田祐一(28=三菱電機)組がアルテム・スミルノフ(28)セルジー・スタホフスキー(30)組に6―3、6―0、6―3でストレート勝ち。第1日のシングルス出場を回避した錦織は、満を持しての登場でエースの役割をしっかりと果たした。すでに勝敗が決したため、最終日のシングルス2試合は3セットマッチで行われる。
試合後はチーム4人で笑顔たっぷりの自撮りを済ませ、18日が誕生日の杉田に全員でバースデーソングを歌った。「チームみんながレベルアップして、日本としても新たな道が見えた。得たものは大きかった」。WGでの3連勝は日本にとって初めてのこと。チームと観客が一体となった幸せなコートの中心に錦織の姿があった。
「初めて組んだのに、とてもいいプレーができた。最高にうれしかった」と杉田との急造ペアも機能した。どちらもダブルス経験の少ないシングルス選手同士。2人の力をかけ算して相乗効果を生むのが本来のダブルスペアなら、錦織組は2人の力を無理せず足し算することで力を引き出した。
リターンゲームでは常にどちらも最初は下がったポジションを取り、ネットプレーよりもストロークを優先して自分たちの強みを押し出した。リターンゲーム12回のうち9回ものブレークに成功。第1セットでは相手の6度のダブルフォールトも誘発した。植田実監督は「リターン力が2人の持ち味。それが十分に発揮できた。こんなにうまくいくとは思わなかった」とうなった。
初日にはダニエルと西岡の若手2人がシングルスを制し、錦織が体力を温存することもできた。トップ100に入ってきた西岡やダニエルについて「まだまだ(僕の)足元にも及ばない」と笑いながら言った日本のエース。しかし、自分の背中を追って成長する後輩たちを「当然刺激は受ける」と頼もしく見ている。
A・マリーがシングルス、ダブルスと獅子奮迅の活躍で優勝した昨年の英国のような例もある。ダブルスを得意とする選手がいない日本の弱みを今回のように補えればチャンスは増す。来年2月のWG1回戦、さらにその先の頂点へ。チーム一丸となっての勝利に「日本は絶対に強くなっていく。時が来れば、どんどん上に行けるチームになる」と錦織は確信した。
▽デ杯(デビスカップ) 1900年に英米対抗戦として始まった男子の国別対抗戦で、現在では約130カ国が参加している。81年から16カ国で構成されるWGを頂点とする方式となった。下部は3地域で、それぞれ4部まである。WG1回戦で敗れた国は1部との入れ替え戦に回る。入れ替え戦は3日間でシングルス4、ダブルス1の5試合を行い3戦先勝。勝ったチームは翌年のWGに、敗れたチームは地域グループに入る。日本は初参加の21年に準優勝したのが最高成績。2014年に現行方式で初のWG8強入りを果たした。
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