【林享の目】小関 しっかり効いたキックが終盤の伸びに直結

2017年07月30日 08:30

競泳

【林享の目】小関 しっかり効いたキックが終盤の伸びに直結
男子200メートル平泳ぎ表彰、メダル手にする(左から)2位の小関、1位のA・チュプコフ、3位の渡辺 Photo By スポニチ
 【水泳世界選手権第15日 ( 2017年7月28日    ハンガリー・ブダペスト )】 上位陣がもっと混戦を演じると思っていた男子200メートル平泳ぎで、日本勢のダブル表彰台は立派だった。小関は序盤飛び出し、中盤粘って、ラストで勝負というレースパターンを確立し、安定して2分7秒台を出せるようになった。以前に比べ、キックがしっかりと効くようになったのも、終盤の伸びにつながっていると思う。惜しいのは100〜150メートルのラップが33秒3まで落ちてしまったこと。この落ち込みがもう少し抑えられていれば、2分6秒台と頂点も見えていたと感じる。
 一方、世界記録保持者の渡辺は、硬さが目についた。平泳ぎは力を入れても入れなくてもタイムにあまり差が出ない“技術力の泳法”だが、力めば消耗は当然激しくなる。最後のラップが33秒台に落ち、逆転を許した理由はそこだろう。ただし、世界選手権のメダルという足がかりはつかんだはず。今後は大舞台で持てる力を発揮するコツをつかんでほしい。(92年バルセロナ五輪男子100メートル平泳ぎ4位、東海学園大水泳部監督)

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