張本 大金星3連発V!14歳ラスト締め 東京五輪戴冠へ進撃
2018年06月11日 05:30
卓球
「組み合わせを見た時、優勝なんて一回も考えていなかった。うれしい」
9日の準々決勝は「嫌いな色」という黄色のユニホームで馬龍を撃破。「これ以上いい色はない」。験を担ぎ李尚洙との準決勝、張継科との決勝も黄色の戦闘服に身を包んだ。先週の中国オープンでは張継科に4―0と完勝したが、この日はフォアに翻ろうされ、2ゲーム先取された。何とか盛り返し、最終第7ゲームはジュースに突入。11―11から相手サーブを読み切りフォア一発でマッチポイントを握ると、最後は張本のサーブが決まって逆転劇が完成した。
「ジュースで何度も心が折れかけたけど、観客のみなさんがついていると思って頑張れた」
大舞台での悔しさをワールドツアーで唯一日本開催の今大会にぶつけた。5月の世界選手権団体戦は期待に応えられず、6大会ぶりにメダルを逃した責任を背負い込んだ。連続失点すると弱気な表情を浮かべることがあったが、「こんなことしていたら嫌だ」と弱い自分と決別。今大会、何度も「チョレイ!」と叫んで自身を鼓舞するだけでなく鬼気迫る表情で難敵に立ち向かい、打ち破った。
27日に誕生日を迎える。14歳のこの一年、ワールドツアーのチェコ・オープンと全日本選手権を史上最年少で制し、荻村杯優勝で締めくくった。「3つ優勝できて、そこは成長できたかな」。来月の韓国オープンからは15歳の戦いが始まる。「出場するワールドツアーを全部優勝して、来年の世界選手権のシングルスで金メダルを獲りたい」。19年に世界一、そして20年東京五輪でも頂点へ。張本の視界には、黄金ロードがはっきりと映っている。
【張本 強敵討ちアラカルト】
★チェコ・オープン決勝(17年8月27日) 元世界1位(当時7位)のティモ・ボル(ドイツ)を4―2で破り、14歳61日で男女を通じてワールドツアー史上最年少優勝記録を達成。
★アジア杯1次リーグ(18年4月6日) 世界1位の樊振東(中国)に3―1で勝利。初めて中国選手から白星を挙げる。
★中国オープン1回戦(6月1日) 12年ロンドン五輪金メダルで、当時世界168位の張継科(中国)を4―0で撃破。
★荻村杯ジャパンオープン準々決勝(6月9日) 世界2位で16年リオ五輪金メダルの馬龍(中国)を4―2で下す。
★同準決勝&決勝(6月10日) 準決勝では昨年の世界選手権銅メダルで世界8位の李尚洙(韓国)を4―2で撃破。決勝ではロンドン五輪王者(現在世界102位)の張継科に4―3で勝利。
▽荻村杯ジャパンオープン 国内唯一のITTF(国際卓球連盟)ワールドツアー。89年にスタートし、95年からITTF会長を務めた荻村伊智朗氏の功績を称えて「荻村杯」の冠がつく。賞金総額22万ドル(約2420万円)。シングルス優勝賞金は2万5000ドル(約275万円)。
おすすめテーマ
2018年06月11日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
池江、50バタで日本新 100自でも好記録
-
張本 J1神戸加入のイニエスタに興味津々「ああいう選手になりたい」
-
ナダルが流した新鮮な涙 情熱胸にさらに成長「限界はない」
-
D・ジョンソン、今季2勝目 2位に6打差で圧勝
-
横峯さくら、1打差2位「うれしい」 米ツアー自己最高
-
さくら 1差2位、米ツアー自己最高 米女子ショップライトC
-
ティエム脱帽「ナダルの凄さは一言では言い表せない」ストレート完敗
-
張本 大金星3連発V!14歳ラスト締め 東京五輪戴冠へ進撃
-
国際卓球連盟 張本称賛「嵐が世界を席巻」、張継科からも祝福
-
張本に監督気合注入、金星後「分かっているな?」で気抜かせず
-
美誠 中国勢連破で初頂点、大逆転&天敵討ち 驚異の集中力
-
エリマコ 日本人女子ペア初の全仏準V、ノーシードから快挙
-
エリマコ 8月全米OPでリベンジだ ウィンブルドンは別ペア
-
ナダル、全仏11度目の制覇 コートの同一4大大会最多勝並ぶ
-
成田 PO制し藍さん冠大会初代女王!祝福ハグに「役得です」
-
智恵 PO敗れ6年ぶりV逃すも手応え「いやー、楽しかった」
-
安田 アマチュア優勝狙うも13位、それでも「成長できた」
-
藍さん、アンバサダー果たし充実感「新しい一歩が踏み出せた」
-
さくら、7差20位で予選通過 彩子と敏京も決勝ラウンドへ
-
璃花子 女子100バタで優勝、江原は男子400自由形制す
-
16日イタリア第2戦は平尾誠二さん追悼試合 後輩・松田がアピール狙う
-
バレー日本男子 フルセット激闘制し11年ぶりイタリア撃破
-
杉本 唯一の3完登で5季ぶり男子優勝、女子は野中またも2位
-
鶴竜「新しい姿見せたい」3連覇へ意欲 7・8名古屋場所初日
-
石浦 際どいトーク連発で沸かす、恩師は「田中理事長です」
-
桐生 今季最速10秒15、日本選手権へ上向き DL第6戦
-
川内、ボストンV祝勝会出席、快挙は「箱根6区の経験生きた」
-
松本 リオ以来の実戦復帰、2試合連続一本勝ちにも「70点」
-
柔道東アジア選手権 韓国と北朝鮮の合同チーム、急きょ中止に
-
車いすバスケ、日本全勝V 最終Qで豪州逆転 及川監督手応え
-
フェデラー ユニクロと10年300億円契約報道、ナイキと別れ