【田中史朗インタビュー2】外国出身選手とさらなる融合へ「自分の経験を伝えたい」
2019年06月12日 14:41
ラグビー
「そういうのは新しい選手には伝えたいと思っています。前回の合宿、一昨年ですかね去年ですかね。そこでしっかり伝えて、W杯と普通のインターナショナルの試合は違うと自分の経験を基に伝えている。みんなに南アフリカ戦を見てもらっている。みんな気付いていると思う。もし分からない選手がいれば、そういう話をしたいと思っている」
――外国出身選手も増えている。意識しているところは。
「やっぱり外国人の中に入って、日本人を引き入れたりと意識している。外国人は外国人で固まったり、トンガ人はトンガ人で固まったりするので。トンガ人は日本語をほとんどみんなしゃべれるので不安はないですけど。外国人でしゃべれない選手がいっぱいいるので、そういう選手を日本人の中に引き入れたり。トンガ人とかヘンリーとかに話をしてもらって、チームとして会話できたりするようにしていきたい」
――その雰囲気は15年と変わらない?
「やっぱり15年の方が、みんなが常にマッチしてというか、一緒になっていろんなことができていたかなと思います」
――戦術面ではスムーズと言ってたが、そことは別?
「そうですね。でもまだまだ時間がある。別に仲が悪いわけではない。そこの不安はないですけど。もっともっとチームとして密着してというか、1つのチームとしてできるように声はかけていきたい」
――15年の方がマッチしていたというのは。
「どうなんですかね。年数じゃないですかね。前はトモ(トンプソン)であったり、マレサウであったり、年数が長い選手がすごくいたんですけど。今はラピース(ラブスカフニ)とかグラント(ハッティング)とか、そんなに長くないというか。長いんですけど、トモとかに比べれば、という選手が多い。そういう選手をもっと日本の文化に染めるというか、日本の文化をもっと理解してもらって、チームとしてやっていきたい」
――今年、スーパーラグビーに出た経験はどう生きるか。
「リザーブが多かったんですけど。チームをコントロールする意味では、すごいいい経験になった。でも、もっともっと自分を高めないといけない」
――スーパーラグビーを日本代表でやりたかったという思いは。
「そこは監督の考えなので。その分、ウルフパックで固まってできましたし。できればウルフパックでもっと強い相手とやりたかった。サンウルブズはサンウルブズで、(茂野)海人であったり、ヤンブー(山下)であったり、山中であったり。若くしていい経験をできた選手がいっぱいいる。そこは日本ラグビーにとって、いいことだと思います」
――3度目のW杯。特別感はあるか。
「そうですね。僕も一生(ラグビーを)できるわけではないですし、能力もそんなに上がってくるわけでもない。僕の中では最後になると感じている。でも、経験があるので、不安は全然ない。楽しみが強くなった。自分の人生の中の最後のW杯をどれだけ楽しんで結果を残せるかが重要になってくる」
――ハイランダーズ時代の指揮官でもあったジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチと同じところを目指せることはどう感じているか。
「ジェイミー、ブラウニー(トニー・ブラウン・アタックコーチ)2人とできるのは光栄なこと。そのためには、まず僕が(最終メンバー)31人に選ばれてW杯に出る権利を得ないといけない。そのために今、本当に必死で頑張っているところ。彼らと一緒にW杯でラグビーがしたいと思います」
――ハイランダーズ時代、彼らと一緒にやると思っていた?
「全く思っていなかったですね。でも、途中からジェイミー、ブラウニーが日本ラグビーに興味を持ってくれていた。もしかしたら、となっていた。僕は31歳のとき。15年で終わるかなと思っていた。そんなに意識していなかった。日本ラグビーが彼らが入って変わればいいなという思いをずっと持っていたというのはあった」
=インタビュー3に続く=
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