バド桃田賢斗 マレーシアで交通事故 全身打撲、眉間部裂傷、唇裂傷、大量出血…「鼻骨折の疑いも」
2020年01月14日 05:30
バドミントン
この事故によりマレーシア人の運転手は死亡。日本選手団の平山優コーチは右脛(すね)裂傷、歯の損傷、全身打撲、同行スタッフの森本哲史トレーナーは右前腕骨折、脳振とう、全身打撲の診断を受けた。桃田は顎部裂傷、眉間部裂傷、唇裂傷、全身打撲。眉間から大量出血しており、縫合手術を行った。3人はいずれも命に別条はないが、森本トレーナーは別室で治療を受けている。桃田は自力で歩ける状態で、日本協会のスタッフとも電話で話すなど意識ははっきりしている。マレーシアの警察当局などによると鼻を骨折しているという。
桃田は5日未明に羽田空港からマレーシアに出発。「感謝の気持ちと初心を大事にバドミントンに取り組んでいきたい」と話していた。事故前日の12日にマレーシア・マスターズで優勝を飾ったばかり。下肢の炎症のため、きょう14日開幕のインドネシア・マスターズ(ジャカルタ)の欠場が決まっており、次戦のジャカルタに向かう日本代表本隊より約30分早く宿舎を出発。クアラルンプール国際空港から帰国を予定していた最中にアクシデントは起きた。ワゴン車の2列目には桃田、森本トレーナー、3列目には平山コーチ、大会技術スタッフが座っていた。
今後は日本協会、マレーシア協会、世界連盟、日本大使館が連携しながら情報収集に当たる。帰国時期は未定。同協会の広報担当は「経過観察が必要になるため、今後の予定は分からない」とした。死者も出た惨事でPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの懸念もあるだけに同担当は「精神的な部分のケアも必要になる」と語った。
くしくも、リオ五輪イヤーの16年4月に違法賭博問題が発覚したのもマレーシア滞在中だった。あれから4年。競技復帰を果たして世界選手権を連覇。東京五輪出場を確実にしたトップランカーに、思わぬ悲劇が襲った。
《一番怖いのは首》横浜市・松宮整形外科松宮是哲院長 交通事故でも骨折はめったにないが、相当な衝撃を受けている。ただ長引いても1カ月だと思う。縫っても1、2週で抜糸、鼻骨が折れていたとしてもプロテクトしながら競技をできなくはない。全身打撲は程度によって大きく違うが、鼻を打っていると一番怖いのは首。頸椎(けいつい)捻挫や首の痛みがなければそれほど時間はかからないが、後になって頭痛や吐き気が出てくると、追加検査が必要になる。
◆桃田 賢斗(ももた・けんと)1994年(平6)9月1日生まれ、香川県三豊市出身の25歳。7歳で競技を始め、富岡一中、富岡高を経て、13年にNTT東日本入社。高校3年時に世界ジュニア選手権優勝。15年に日本人初のスーパーシリーズファイナルズ制覇。19年は史上初の国際大会11勝、賞金50万ドル超え。1メートル75、72キロ。左利き。血液型A。
おすすめテーマ
2020年01月14日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
桃田賢斗、15日帰国へ 骨折なし 3月全英オープン復帰目指す 銭谷専務理事、涙ぐみ「奇跡」
-
ルイジアナ州立大が全米大学フットボールの王座を獲得 プレーオフ決勝でクレムゾン大を撃破
-
バド桃田、1カ月で練習可能 マレーシアの担当医明かす
-
渋野日向子 サントリーと所属契約「子どもたちに夢と笑顔を届けられる選手に」
-
桃田、経過観察続く 東京五輪への影響憂慮
-
テニスの全豪オープンがピンチ 森林火災の影響で煙が充満 14日の練習は一時中断
-
颯富士 初土俵で“プロ1勝” “大統領志望”煌は「楽しかった」
-
バズれ、彗星ジャパン!ハンド男子・土井レミイ杏利は人気TikToker「にわかでいい。競技を見て」
-
【荒磯親方 真眼】遠藤 脳と体が一致してきた成長一途のベテラン
-
バド桃田賢斗 マレーシアで交通事故 全身打撲、眉間部裂傷、唇裂傷、大量出血…「鼻骨折の疑いも」
-
入院中の桃田 首相夫人らが面会 保健相「深刻なケガはないと聞いている」
-
桃田 五輪“当確”も 連覇かかる3月全英オープンで復帰なるか
-
遠藤、白鵬破り2日連続金星「しっかり集中できました」初日からは99年栃東以来戦後3人目
-
まさか…白鵬、“お得意さま”遠藤に敗れる「ちょっと強引すぎたかな」
-
朝乃山、2連勝も「たまたま。自分の相撲を取りたい」
-
元林、序ノ口から22連勝 時天空と並び史上3位タイ「一番一番に集中」
-
カド番豪栄道、逆風連敗発進も巻き返しに意欲「昨日、今日と立ち合いは悪くない」
-
北勝富士、貴景勝破り2連勝「冷静に相撲取れたと思う」
-
ケンブリッジ飛鳥“復活ロード”はフィギュア高橋大輔流 「まずは五輪代表…笑って終わりたい」
-
トランポリン森ひかる 成人式で金への“飛躍”「最高の演技で日本初のメダル獲る」
-
美誠“情熱の赤”ペアルックで快勝 3年連続3冠目指す
-
張本も20年初戦白星発進「負けたら終わりの緊張感があった」
-
松山 20年初戦「悪くない」12位 初日102位から巻き返し
-
堀川「波乗れた」9番でイーグル 最終日納得の「67」
-
新体操フェアリージャパン 高難易度演技の完成目指す
-
体操女子 畠田瞳が“姉妹五輪出場”に意欲
-
女子フルーレ 団体初の東京五輪出場権獲得
-
男子バタフライ・坂井 五輪イヤーの目標は「勝」 競泳CSへ出発
-
パラ水泳50メートル平泳ぎ 山口新記録でV 日本人初29秒台
-
高橋、今年の目標はアイスダンス全日本「常に上を目指す」
-
鍵山 3位から歓喜の逆転優勝「チャンスをものにできた」
-
陵侑、25位で5戦連続で表彰台逃す 連戦の疲労も影響「休めるなら休みたい」
-
渡部弘が初優勝 HBC杯ジャンプ競技会
-
パッカーズ&チーフス NBAカンファレンス決勝