初Vで米国進出へ!27歳・脇元華 宮里藍らに並ぶ大会コース記録で首位発進「自分でもびっくり」
2024年11月01日 04:00
ゴルフ
10番パー4から出て第2打を4メートルにつけた一打から快進撃が始まった。好調なショットを武器にボギーなしで9バーディー。2週前に畑岡奈紗と同組で回り、スイング時の軸の安定感を目の当たりにして「衝撃を受けた」。そのイメージを持って練習し、状態が向上。前週は山下美夢有と回り、傾斜地からも振り切る姿を見てラウンドから意識した。ささいなヒントも逃さない。27歳はそんな向上心を持っている。
米ツアーにはかねて憧れがあった。中学時代にタイで開催されるホンダLPGAを観戦。宮里藍ら世界トップのプレーを目に焼き付け「私もここで戦いたい、とゴルフのスイッチが入った」。プロの道に進むきっかけになった原体験。だからこそプロ7年目で初めて出場できた今大会に懸ける思いは強い。
まずは日本で1勝目をつかんでから、米ツアーに挑戦したいと思っていた。「勝てずに行くと叩かれやすいのかなって」とちゃめっ気たっぷりに笑う。ただし今大会で優勝すれば、1勝目が米ツアーになる。「勝ちを目指していく。米ツアーにチャレンジしたい」。初日の1桁順位で日本ツアー勢は脇元ただ一人。レジェンドらに並ぶ63を叩き出した自信を胸に、残り54ホールを駆け抜ける。 (中村 文香)
《自己ベスト2打更新》 脇元の63(9アンダー)は瀬田GCでの大会コース記録に並んだ。03、04年のアニカ・ソレンスタム、04年の宮里藍、中嶋千尋、大場美智恵、05年のヤング・キム(韓国)が記録している。また19、23年にマークした自己ベスト65を2打更新した。
◇脇元 華(わきもと・はな)1997年(平9)10月4日生まれ、宮崎県出身の27歳。8歳から競技を始める。宮崎日大高を経て、3度目挑戦の18年7月のプロテストで合格。19年に賞金ランク47位で初シード獲得も翌年に喪失し、今季はQTランク7位の資格で出場。プロ初優勝となった下部ツアーのハナサカ・ヤンマー・レディースの舞台は今会場からほど近い琵琶湖CC。1メートル74、64キロ。