仙台ではスムーズに浸透も…「東北楽天」は道半ば

2009年12月04日 14:41

野球

仙台ではスムーズに浸透も…「東北楽天」は道半ば
満員の観衆が見守る中、CS第2ステージ進出を決めタッチを交わす楽天ナイン
 楽天が参入を目指していた2004年秋、仙台市民の支持では、立候補が早かったライブドアに後れを取っていた。球団内には「受け入れてくれるだろうか」という危惧もあったという。だが、浸透はスムーズだった。
 観客動員はほぼ右肩上がりで、ファンクラブ会員数も4万人を突破。今年1月に民間調査会社「東日本リサーチセンター」(仙台市)が仙台市民を対象に行ったアンケートでは「身近に感じる」が70・9%、「地元経済に貢献している」が73・5%に達した。
 大躍進した今季、地元開催のクライマックスシリーズは満員の観衆で埋まった。あいさつする野村前監督に総立ちのファンが声援を送る姿は、地域密着の進展という観点でも“クライマックス”と言える光景だった。
 一方、「東北楽天」をチーム名に掲げてはいるものの、宮城と東北の他県とでは密着度の落差が大きい。昨季、福島で主催したオリックス戦の観衆7041人に対し、同地での巨人―オリックスは17051人。今季、秋田で雨天中止の西武戦は1万5000人ほどが見込まれたというが、06年のヤクルト―阪神は2万5000人を超えた。宮城以外では、一番の人気チームにはなりきれていない。
 東北楽天の名称について、池田球団副社長は「広い東北をマーケットにするという意思表示」と説明。各県での野球教室など、地道な活動を展開している。仙台での存在感を東北全体に広げることを目標とするなら、地域密着の取り組みは道半ばと言えそうだ。

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