オリ金子　投手３冠も関心なし？「きょうだけです」

2014年08月29日 05:30

野球

オリ金子　投手３冠も関心なし？「きょうだけです」 — ＜オ・ロ＞７回無失点で１２勝目を挙げた金子

パ・リーグオリックス４－０ロッテ

（8月28日ほっと神戸）
　お立ち台に上っても、普段と変わらないオリックス・金子がいた。「欲を言えば、球数が多かった。抑えたことでよしとすると、次につながらない」。１０６球を要したとはいえ、７回を３安打無失点。何が不満なんだ！と思いたくなるが、細部まで突き詰める職人気質が、首を縦に振らせなかった。

　普段と変わらぬ好投だった。３回まで１人の走者も許さず、外野に飛ばされた打球もゼロ。早いカウントから攻めてくるロッテ打線を考え、「甘い球を投げたくない」とボール先行になったが、最後は打者を牛耳って失点は許さなかった。２日のロッテ戦で涌井と投げ合い、７回２失点で敗戦投手となり自身の連勝が７でストップしたが、あっさりと雪辱した。

　これで同僚の西に並ぶ１２勝目。勝利数、防御率、奪三振の投手３冠に立ったものの「今日だけです。明日（先発する）西が勝つので」と、相変わらずタイトルに興味なし。「いつも矛盾して申し訳ないんですが、勝つためにやっているけど、自分の勝ち星のためにやっているわけではないので」と、こだわりは変わらなかった。

　２２日の楽天戦から中５日での登板。翌週のソフトバンク戦を見据えて登板間隔を詰めたもので、いよいよ首位決戦へ向かう。「まだそこまで意識はしていない。試合に臨む気持ちや調整法は変わらない」と平常心を強調。これまで通りのスタイルで臨むつもりだ。

　チームは３連勝で今季最多タイとなる貯金２１。首位ソフトバンクを１・５ゲーム差で追う。森脇監督は「全くすきがなかった。金子は投げることにタフ。中５日以上なら関係ない」と、好投は当然と言わんばかり。次回も中５日でソフトバンク戦へ臨む予定で、首位争いは激しくなりそうだ。

　≪４冠もチャンス≫金子（オ）が同僚の西に並ぶパ最多の１２勝目。これで、防御率１・７０、１７７奪三振も合わせ３部門でリーグトップに立った。さらに、勝率・７５０も大谷（日＝・７６９）に次ぐ２位と４冠のチャンスもある。過去、投手４冠は０６年の斉藤和巳（ソ）まで１１人。オリックスではこれまで延べ６投手の２冠が最多と、３冠以上はいないが金子はどうか。