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中田 目覚めた 大谷“敬遠”に燃えた4番の意地2点二塁打

2016年10月26日 05:52

野球

中田 目覚めた 大谷“敬遠”に燃えた4番の意地2点二塁打
<日・広>8回2死一、二塁、適時二塁打を放ちガッツポーズを見せる中田 Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ第3戦 ( 2016年10月25日    札幌D )】 ネクストバッターズサークルで祈っていた。「最後は主役が決めてくれ…」。日本ハム・中田の大谷への祈りが通じた。ヒーローにはならなかった。それでも4番のバットが初勝利への「序章」だった。
 「8回は気合が入っていた。しっかり自分のスイングをしようと思った。結果が出てよかった」

 3連敗が現実味を帯びた8回。2死二塁で直前の大谷が敬遠気味に歩かされた。普段は悔しさで力む場面だが、驚くほど冷静だった。「配球を考えていた。(ジャクソンの)スライダーが独特の曲がりなのでコンパクトに振ろうと思った」。有言実行。2ボールからの3球目、外角スライダーをバットの先に当てた。打球は左前に落ち、松山が後逸。チーム今シリーズ初の適時打でもある一時逆転の2点打。二塁ベース上で吠えた。初回も内野ゴロで打点を挙げ、計3打点。「この勝ちは大きい。チームが一つになれた」と言った。

 今季は110打点で打点王に輝き、CSファイナルSでMVPを獲得した。だが今シリーズの初戦は3三振を含む4打数無安打。ジョンソンの内角に食い込むスライダーでフォームが崩れかけた。翌日の練習でアッパー気味になっていたバットの軌道を修正し、2戦目に2安打。この日は8回の土壇場で結果を出した。中学まで過ごした地元・広島でスターだった黒田との対戦は2打数無安打。3度目の対戦直前で負傷降板となったが「球が動いて的が絞りづらかったけど対戦できてうれしかった」と笑った。

 栗山監督の信頼も厚い。「調子が悪くても、どんないい投手が相手でも打つ可能性を感じさせるのが4番」と言い、8回の一打を「よく打った」と褒め称えた。「大舞台でも4番で立たせてもらっている。栗山監督には感謝です」と中田。「土壇場になってから強いチーム。ここから巻き返していく」。その中心に頼れる4番がいる。(山田 忠範)

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