金本監督「いくらでもアドバイスする」糸井に40発40盗塁期待

2016年11月25日 05:42

野球

金本監督「いくらでもアドバイスする」糸井に40発40盗塁期待
ティーショットを放ち、笑顔でVサインの金本監督 Photo By スポニチ
 「40―40」も夢じゃない!?阪神・金本知憲監督(48)が24日、兵庫県加東市内で「オーナー杯ゴルフ」に参加し、オリックスからフリーエージェント宣言して阪神加入を表明した糸井嘉男外野手(35)に期待する盗塁数を「40」に設定した。すでに糸井本人は指揮官から「40発打法」を学び取る意向。期待通りの機動力に加えて本塁打量産に成功すれば、日本球界史上初の「40本塁打40盗塁」が現実味を帯びる。
 今季リーグワーストの59盗塁に終わった金本阪神。シーズン前から「機動力野球」を掲げながらも、その人材に恵まれなかった。だが、来季は違う。たった1人で阪神のチーム盗塁数に迫る53盗塁を記録し、日本球界史上最年長盗塁王に輝いた糸井が打線に加わる。その足に、金本監督も大きな期待を寄せた。

 「(糸井に特に期待している点は)全部。足もね。(盗塁数は)今季くらいはしてほしいね。まあちょっと(53盗塁は)出来すぎかもしれないけどね。キャリアハイだから。まあ30~40は走ってほしい。40くらいかな」

 40盗塁―。35歳シーズンに53盗塁を記録した男には、やや物足りない目安かもしれない。本拠地が硬くて走りやすい人工芝の京セラドーム大阪から内野が土の甲子園に変わるが、その点も考慮済み。「甲子園(の土)はすごい軟らかいわけじゃないから(人工芝からの変更も関係ない)」。糸井が1人で40盗塁を稼いでくれれば、攻撃のバリエーションは格段に広がる。それが12年ぶりの頂点への近道となる。

 期待が大きいのは、盗塁数だけではない。指揮官は、もう一つの「40」も実現可能と見ている。本塁打数だ。23日に糸井が「金本監督に教えてもらいたい。僕の知らないことをたくさん知っておられると思うので。40発とか打った人に教えてほしい」と発言したことに対し、「別に40まで求めない。3割打って、あれだけ走ってくれたら。あとは、いいところで打ってくれたら基本的には、それで十分」と話した上で、言葉を継いだ。

 「まあ合う、合わんがあるし、どこまで本気でやるかにもよるし。今まで通りの自分に帰れる場所がしっかりあるんだったら、いくらでもアドバイスする。(帰れる場所の確保も)できると思うけどね。それなら、いろいろチャレンジしてもいいと思う。俺も打撃を変えたのは36歳だから」

 現時点でも身体能力的には「(40本塁打の)能力はあると思う」と指揮官。37歳シーズンに40本塁打の自らの経験も踏まえ、「別にそんなに変えるというわけじゃない。ただ基本に帰って打撃を見直して。しっかり体の力を利用して打つことを考えただけであってね。体は向こうの方が上だから。身長も身体能力も」と言葉に力をこめた。指揮官の期待通りに40盗塁し、指揮官の指導で40発到達となれば…。日本球界史上初の「40―40」達成も決して夢ではない。  (惟任 貴信)

 ≪ブラゼル以来阪神40発超えなし≫阪神でシーズン40本塁打以上は10年のブラゼル(47本)まで、のべ10人が達成。また、シーズン40盗塁以上は08年の赤星(41盗塁)が最後だ。今季、オリックスで53盗塁し史上最年長タイで盗塁王となった糸井だが、36歳シーズンを迎える来季は年齢との戦いになる。過去に36歳以上で40盗塁したのは、72年の広瀬叔功(南海、42盗塁)、83年の福本豊(阪急、55盗塁)がともに36歳シーズンで達成しただけ。また、日本球界で40本塁打と40盗塁を同一シーズンに達成した選手はいない。

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