ドジャース・前田、短い言葉に込めた“同志”菊池への熱いメッセージ

2018年12月09日 09:00

野球

ドジャース・前田、短い言葉に込めた“同志”菊池への熱いメッセージ
<岩隈・前田健太>伊藤超短波のショールームの自身のパネルの前に立つ岩隈(左)と前田(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 ドジャース・前田の言葉が印象的だった。12月6日。同日に巨人との契約合意が発表された岩隈とともにイメージアスリート契約を結ぶ「伊藤超短波社」埼玉本社を訪問。西武からポスティングシステムを利用しメジャー移籍を目指す菊池についてエールを求められると「僕、あんまり話したことないんですけど」と苦笑いを浮かべつつ、語り出した。
 「米国に来た日本選手は“みんなで頑張っていこう”という雰囲気がありますし、みんなが活躍して良い結果を残すことが大事だと思います」

 重く、深い言葉だった。「菊池争奪戦」には10球団前後が交渉に乗り出すことが濃厚で、契約総額は最大6年総額9000万ドル(約101億7000万円)級まで上昇するともいわれる。7年総額1億5500万ドル(約161億2000万円)でヤンキースに入団した田中には及ばないとはいえ「日本ブランド」は健在。それは前田を含む優秀な日本選手の先駆者たちが積み上げた信頼の証でもある。

 前田は今季、チーム事情で8月に救援に回り、8勝とメジャー3年目で初めて2桁勝利に届かなかった。だが、2年連続でワールドシリーズに進出し、日本選手最多のポストシーズン20登板の快挙を達成。「みんなが活躍して良い結果を残す」責任は十分に果たしたと言っていいだろう。

 前田は菊池に対してこうも言った。「もし(移籍する)チームによっては対戦する機会も多くなると思いますし、そういう意味では凄く楽しみにしています」。メジャーに渡れば、同じ日本選手はライバルであり、仲間だ。短い言葉の中に、3歳年下の同志への熱いメッセージが込められていた。(記者コラム・柳原 直之)

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