星稜・奥川、日本一への誓い「2年半の集大成を表現できればいい」

2019年08月22日 05:30

野球

星稜・奥川、日本一への誓い「2年半の集大成を表現できればいい」
リラックスした様子でウォーミングアップする奥川 (撮影・平嶋 理子 Photo By スポニチ
 第101回全国高校野球選手権大会は22日、決勝戦が行われる。21日は試合のない休養日で、星稜(石川)、履正社(大阪)ともに大阪府の豊中ローズ球場で公式練習。星稜・奥川恭伸投手(3年)は悲願の日本一を達成し、うれし涙を流すことを宣言した。センバツでのリベンジを目指す履正社は、主砲・井上広大外野手(3年)が奥川討ちを誓った。どちらが勝っても、春夏通じて甲子園初優勝となる。
 うれしくて泣いた。悔しさに震えたこともある。奥川は全ての涙を成長の糧としてきた。「最後はみんなでマウンドに集まりたい。アルプスに行く時は勝っても、負けても泣いていると思います」。決勝の大舞台。流す涙はもちろん、うれし涙だ。

 練習はランニング、キャッチボール、打撃などで 調整。準決勝前の休養日と同じようにブルペン投球を行わず「肉体的にも精神的にも、大きな一日でした」と笑顔を見せた。

 履正社は今春のセンバツ1回戦で対戦。17三振を奪い、3―0の完封を収めたが「春の印象を残したままでは打たれる」と警戒を怠らない。林和成監督から状態を問われても、エースは「大丈夫です」と即答。指揮官も「私としては思いは決まっている」と先発を示唆した。

 準決勝を制した20日、宿泊先でもあるアパホテルの社長・元谷芙美子氏(72)が夕食時にサプライズ登場。芙美子氏は福井県出身の同じ北陸人。さらに本店所在地は石川県金沢市で、アパグループ代表を務める夫の外志雄氏(76)が石川県出身の縁もあり「アパ社長カレー」の大量差し入れも受けた。

 奥川は「うちの孫が大ファンなの」と笑顔であいさつを受けた。思わぬ著名人の登場に「ビックリしました」と振り返る。石川県勢だけでなく、北陸勢にとっても悲願の夏初優勝となる。周囲の期待も最高潮だ。

 大会中に自己最速となる154キロを計測。ここまで32回1/3を投げ、防御率0・00。結果&内容で世代No・1であることを証明してきた。「持っているものの全てを出さないと抑えられる相手ではない。2年半の集大成を明日、表現できればいい」。甲子園大会最後のマウンド。歓喜のフィナーレを飾り、奥川が伝説となる。 (桜井 克也)

 《山瀬「100%の力出せば3点以内」》女房役・山瀬は履正社打線について「100%の力を出せば、3点以内に抑えられる」と言った。今大会1打席目は5打数5安打と好調な1番・桃谷についても「高さを間違えなければ大丈夫。奥川の球は一級品」と胸を張った。同じ捕手で主将の野口とは開会式で「決勝でやろう」と約束し有言実行。奥川と小学時代に所属した「宇ノ気ブルーサンダー」も地元から声援を送ってくれる。古巣のスローガンは「勝って泣け」。小4からコンビを組む奥川との最終章を歓喜の涙で締めくくる。

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