侍ジャパン稲葉監督語る、「プレミア12」全勝優勝へ 坂本ら「核となる」キーマン4人軸に結束
2019年10月22日 09:30
野球
「核となる選手が少なかったな、と思います。例えば09年はイチロー選手がいて、城島選手、福留選手、岩村選手、松坂選手。メジャーに行っていた選手が集まり、核となりまとめていた。08年の北京五輪では宮本さんが、13年のWBCでは阿部選手がキャプテンとして一人で頑張ってくれたが、周りを支え固める選手が少なかった。私はサポート役でしたが、チームの核ではなかった。今回を見ると、松田選手、坂本選手、秋山選手、菊池選手というこの4人。核となる選手がいます。いいチームができたと思っています」
――実際にいいチームとなるかは、これからの合宿、大会期間中次第。どうつくっていくのか?
「やはりコミュニケーションが大事。私はどちらかと言えば、選手寄りというか。友達ではダメですが、先輩後輩という間柄の延長線でいいのではないかと。私は監督を胴上げするために頑張っていた。そうさせるのも監督の仕事だと思う。選手がチームのために頑張ろうと、自分で動いてくれる。そこには信頼関係が大事だし、そういう監督でありたいと思う。最後は技術とかどうのこうのではなく気持ちで動くので」
――1次ラウンドの結果は、スーパーラウンドにも持ち越される。1次ラウンド3試合は全て勝ちたい。
「もちろん台湾での3試合は絶対に勝ちにいくところ。大会方式を見れば五輪よりもプレミアの方が全ての試合の勝敗が直結してしまう。全て負けられない。全勝と言うと自分の首を絞めてしまいますが、一つ一つ一戦必勝でいきたい」
――先発投手についての考えは?
「今は4枚で考えています。1次ラウンド3試合と(スーパーラウンド初戦の)千葉の1人。3人で回せるかもしれないので、負担や状態を見て決めたい」
――山本に関しては先発、中継ぎ、抑えも、と話していた。
「どちらかといえば、後ろですかね。抑えは山崎選手にも長くやってもらっています。当然彼も含め、状態や打者の右左や、バットの軌道なども含め、何が合うか見て決めたい。どんな形で終盤まで抑えられるか、次の試合に生かせる締め方は凄く大事」
――シーズン中の視察では坂本勇の三塁も選択肢として示唆した。
「真剣に、というよりは練習でやってもらおうと。非常時を考えて井端コーチにお願いします。現状はショートで考えていますが、来年の五輪を見据えてコーチとも話して坂本選手の三塁がある、という判断であれば、来年のことも含めやっておいてもらえないかと本人に伝えます」
――打線に関してはどう考えているか?
「いろんなパターンを、今なら10通りぐらい考えています。いつも試合前は毎晩打順で迷います。面白く楽しみな部分でもあるんですが、選手が戸惑いなくやれるようにしたい。ジグザグにはしたいが、左打者はあまり多くない。僕の勝手なイメージでは4番は右の長距離砲というイメージがある。DHのある打線では9番も大事。相手チームを見ながら、点数が欲しい試合では2番に打てる選手を、1点勝負ではしっかり送れる選手をと、いろいろ選択肢はある」
――プレミアは五輪出場権が懸かるが、日本は開催国枠で既に持つ。優勝することで得られるものは多いが、何を最も得たいか?
「自分自身の成長でしょうね。選手には勝つためにどうすればいいのかを一番に考えてほしい。その中で五輪へ向け、私自身の成長を一番得たいところかなと。大会の中で、こういう伝え方がいい、五輪ではこうした方がいいと絶対に出てくる。常に勉強の場なんですよ。当然勝つためにやりますが、そういう場にしたいなと思う」
《取材後記》日の丸指揮官としてラグビー日本代表のW杯ベスト8には目を奪われていた。「選手はどんな気持ちで動いているのか。ラグビーは監督がグラウンドにいない中、あれだけジャパンのために動いている。この気持ちにさせるには、どういうことを言ったら。どうしたら一つになってくれるのか、そういう目線になってしまう」と気持ちを熱くさせた。
ただ熱くなるだけではなく、それこそ求める理想像の一つでもあった。「野球の代表合宿は短期間。その中でどうまとめられるか。一番の悩みどころ」。17年の就任から踏んだ実戦は決して多くない。経験の少なさは自ら、誰よりも承知している。だからこそ、貪欲にプレミア12の目標の一つに「自分自身の成長」を求めた。常に挑戦者の姿勢で、世界に挑む。
おすすめテーマ
2019年10月22日のニュース
特集
野球のランキング
-
巨人・亀井 先頭打者弾から史上初の2打席連発! 2発目は特大「負けらんないから!」
-
巨人ドライチ左腕・高橋 日本シリーズ第3戦に先発も3回途中、53球で2失点降板
-
ソフトB・デスパイネ シリーズ初安打初打点で勝ち越し!慣れない守備もバットでカバー
-
元野球少年のラグビー・稲垣、日本シリーズ中継に登場 「レジェンド」2人と同席に…
-
-
ソフトB・グラシアル また先制被弾直後に一発!シリーズ2号ソロで同点に
-
巨人 ベテラン亀井の先頭弾で先制 日本シリーズでの先頭打者アーチは長野以来7年ぶり
-
侍ジャパン勝利の方程式 稲葉監督「山本―山崎」構想明かす
-
夜までバット振り込み…京大・北野 努力でつかんだ首位打者のタイトル「正直、実感ない」
-
京大・北野が同校史上3人目の首位打者獲得 関大・高野はMVPなど“3冠”
-
北別府さん、初孫はラグビー選手に!?妻と娘の“思惑”にたじたじも「私は絶対キャッチボールに…」
-
楽天 今江氏の育成コーチ就任発表 登録名「年晶」から本名に戻して指導者人生スタート
-
関大 4季ぶり優勝、森翔が8回零封&先制打 関西学生野球
-
ワールドシリーズ23日開幕 ナショナルズ先発は「2つの瞳」を持つ男
-
阪神 糸原、右大腿部負傷で秋季練習参加見送り
-
オリックス 黒木ら4選手と来季契約を結ばず 2人と育成契約の方針
-
侍ジャパン稲葉監督語る、「プレミア12」全勝優勝へ 坂本ら「核となる」キーマン4人軸に結束
-
負けの時こそ試される団結力 誠也、会沢…広島にある精神的支柱の頼もしさ
-
楽天イーグルスに今も東北を背負う覚悟はあるか
-
【矢野阪神 1年目の真実(6)】結果残した黄金ルーキー、真価が問われる2020年
-
【内田雅也の追球】「超二流」が教える「慢」――阪神打撃コーチに就いた井上一樹の持ち味
-
巨人 00年「ONシリーズ」の逆転ドラマ再現へ!「新人左腕・高橋」が再び救世主に
-
巨人・原監督 第2戦で失策の山本に「この悔しさを忘れなければ素晴らしい選手になる」
-
日本S第4戦先発 巨人・菅野「出し切って動けなくなるくらい投げたい」
-
ソフトB「日本一率100%」もG党声援警戒「ヤフオクの声援が力になっていた。相手も同じ」
-
ソフトB・バンデン 第3戦先発「いつも通りチームが勝てるチャンスをつくりたい」
-
ソフトB 04年ドラ1江川と来季契約結ばず 引退示唆「現役はそこまで考えていない」
-
「沢村賞」19年ぶり該当者なし 巨人山口&日本ハム有原最終候補入りも…「レベルは下げたくない」
-
「沢村賞」該当なしに山田氏「成績物足りない」球数制限の影響を指摘
-
ヤクルト 楽天退団・嶋の獲得へ「多方面から検討していきたい」
-
ヤクルト高津新監督、奥川の来春キャンプ1軍スタート示唆「近くに置いて見たい気持ち」
-
FA熟考中の日本ハム・中島 球団宣言残留OK「最後は自分で決めたい」
-
阪神2位 履正社・井上に恩師・岡田監督「ホームラン王獲って」山田哲、T岡田に続くOB3人目期待
-
阪神・原口、来年1月「パワーをもらった地」和歌山県・すさみ町でチャリティーラン開催
-
阪神 1軍打撃コーチに井上一樹氏就任 若虎打撃力UPへ「コミュニケーションモンスター」宣言
-
阪神・望月“大魔神フォーク”来季こそ!今春Cで佐々木氏助言も未完成「ウイニングショットが必要」
-
日本ハム、来季1軍組閣発表 武田勝氏が投手コーチに就任 4年ぶり現場復帰
-
ロッテ2位指名 東洋大・佐藤都、目標は捕手初トリプルスリー!「誰もやったことがないことを」
-
オリ2位指名 駿河総合・紅林、目標はG坂本勇「魅せるプレーや感動させられるプレーもプロ」
-
広島・佐々岡監督 秋季Cで強制送還辞さず 来春1軍C懸けサバイバル「厳しさは当然ないといけない」
-
広島6位指名の丹生・玉村、ドラ1森下に異例の弟子入り宣言「投げ方が理想的」
-
DeNA・ラミ監督 筒香に代わる“4番争奪戦”「若手選手にもチャンスがある」
-
西武 CS敗退後初練習 辻監督「目的を持ってしっかりやってほしい」
-
稲葉ジャパン宮崎入り ラグビー代表に感銘「皆で世界一に」
-
NPB、来月23日開幕アジア・ウインターLに中日・根尾ら51人派遣
-
立大エース左腕・田中が3安打11K完封 現役最多16勝 明大森下&伊勢と「投げ合えるのが楽しみ」
-
東海大相模4強 習志野下しセンバツ当確 西川が先制弾&猛打でけん引
-
たむら動物病院 完封リレーで13年目初優勝 オーナー54歳誕生日に恩返し
-
WS優勝予想はアストロズ圧倒 オッズ1・43倍 松坂擁した07年レッドソックス以来の低倍率