ロッテ・ドラ1鈴木 木内魂継承誓う「恩返しの形は最高のプレーを見せること」

2020年12月05日 05:30

野球

ロッテ・ドラ1鈴木 木内魂継承誓う「恩返しの形は最高のプレーを見せること」
ユニホームに袖を通し、ガッツポーズする鈴木(撮影・吉田 剛) Photo By スポニチ
 ロッテからドラフト1位指名を受けた法大・鈴木昭汰投手(22)が4日、新横浜プリンスホテルで入団交渉を行い、契約金1億円プラス出来高払い、年俸1600万円で契約した。常総学院出身の最速153キロ左腕。11月24日に89歳で亡くなった同校元監督の木内幸男氏から「準備の大切さ」を指導された。甲子園3度優勝の名将の教えを胸に、プロでの活躍を目指す。
 常総学院に入学したのは6年前の春。今では最速153キロを誇る鈴木は15歳だった。

 「茨城の高校野球といえば、誰もが木内さんと言う。自分も高校を選んで会ったときに“あっ、木内さんだ”と思った。自分の中でも特別な存在でした」

 当時、名将はすでに80歳を超え、現場を退いていた。だが、忘れられない思い出がある。高校3年春。当時の佐々木力監督が出張で不在だった練習試合で、木内氏が一度だけ、指揮を執ったことがあった。「そのとき、たまたま自分が先発だったんですが、試合前の投球練習で交代させられました」

 初回のマウンドに上がったが、プレーボールが宣告される前にマウンドから降ろされた。「投球練習が7球ほどあるんですけれど、これを適当に投げてしまった。おまえは準備ができていないと…」。今ではこの教訓が鈴木の大きな支え。「試合が始まってからの投球練習はもちろん、日頃の投球も(準備が大事と)そういうことを考えてするようになったし、野球以外でも準備を大事にするようにしています」。「準備の大切さ」を教え込まれた「0球交代」だった。

 高校時代は木内氏と会うと「おまえはまだ駄目だ」と言われるのがあいさつ代わりだった。それでも、3年夏に甲子園出場を決めると「初めて褒められて、とてもうれしかった。選手を持ち上げるのがとても上手だった」と懐かしむ。前日の告別式には参加できなかったが「恩返しの形は最高のプレーを見せること」と感謝の思いをプロのマウンドで見せるつもりだ。(横市 勇)

 ◆鈴木 昭汰(すずき・しょうた)1998年(平10)9月7日生まれ、茨城県出身の22歳。土浦四中では土浦霞ケ浦ボーイズに所属し、U―15日本代表入り。常総学院では3度甲子園に出場し、3年夏はエースで8強入り。法大では1年時の秋にデビューし、大学日本代表候補にも選出された。リーグ戦通算3勝5敗。1メートル75、80キロ、防御率3・01。左投げ左打ち。 

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