ヤクルト村上がコロナ陽性…青木ら濃厚接触5選手は陰性も球界ショック

2021年01月08日 05:30

野球

ヤクルト村上がコロナ陽性…青木ら濃厚接触5選手は陰性も球界ショック
昨年、米国で合同自主トレを行ったヤクルトの村上(左)と青木 Photo By スポニチ
 ヤクルトは7日、村上宗隆内野手(20)が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。自主トレ先の宮崎県内で6日朝に38・2度の発熱と倦怠(けんたい)感があり、PCR検査を受けて判明。ともに自主トレを行っていた青木宣親外野手(39)ら5選手とチームスタッフ1人が濃厚接触者と認定された。政府が東京都と埼玉、千葉、神奈川の3県を対象に緊急事態を宣言した日に、球界にも緊張が走った。
 昨年120試合のシーズンを無事完走し、選手に一人も新型コロナ感染者を出さなかったヤクルトを、ウイルスの猛威が襲った。

 自主トレのため宮崎県に滞在中の村上は6日朝、38・2度の発熱と倦怠感があり、午前中に病院へ。PCR検査を受け、同日中に陽性判定を受けた。現在は宿泊中のホテルで隔離療養。今後は所轄の保健所の指示に従う。

 昨季は全試合に4番出場し打率・307、28本塁打、86打点。20歳は「野球をできることは喜びなので、感謝しながら野球をしたいと思います」と医療従事者への感謝を込めてプレーし、自身も細心の注意を払っていたが球団選手で初の感染者となってしまった。

 ともに自主トレをしていた青木、西浦、塩見、宮本、中山とチームスタッフ1人の「青木組」が濃厚接触者と認定された。選手5人は、この日PCR検査を受けて全員陰性だった。宿泊先のホテルで隔離中で、今後も人との接触は極力避け、部屋の中での生活となる予定。既に東京に戻っているスタッフは、自宅で自主隔離している。昨年は米国ロサンゼルスを自主トレ地にしていた青木組だが、コロナ下を考慮し、今年は国内を選択。各自が手洗い、うがい、消毒も徹底していた。

 東京都では過去最多2447人の新規感染者が確認され、1都3県に緊急事態が宣言された。ここまで球団は対策を徹底し、マスク着用はもちろん、クラブハウスや戸田寮へのチームスタッフ以外の出入りは禁止。寮内の食事では対面を避け、互い違いに座った。

 衣笠剛球団社長は5日の仕事始めで「現実を見ながら、その中でやれることをやっていかないといけない」と臨機応変に対策していく考えを示していた。この日は、以前から予定されていた選手、職員らへのPCR検査を実施。球団内の感染者はこれまで昨年8月の職員1人だけだった。

 今回、村上の陽性が判明した宮崎県は、2軍も含めると6球団が春季キャンプを行う地域。選手個々の2月1日のキャンプインに向けた調整の遅れとともに、同県内でのさらなる感染拡大も懸念される。(青森 正宣)

 ◆村上 宗隆(むらかみ・むねたか)2000年(平12)2月2日生まれ、熊本県出身の20歳。九州学院では1年夏に4番として甲子園に出場し、高校通算52本塁打。17年ドラフト1位でヤクルト入団。プロ入り後に捕手から内野手に転向した。18年9月16日の広島戦で初打席初本塁打。19年は36本塁打で高卒2年目以内シーズンでは53年の西鉄・中西太に並ぶ最多本塁打。新人王に輝いた。昨季は最高出塁率(・427)。1メートル88、97キロ。右投げ左打ち。

 【最近のプロ野球界でのコロナ陽性】
 ☆東浜巨(ソフトバンク)昨年12月21日に福岡・筑後のファーム施設で検査を受け、24日に陽性と判定。25日に福岡市内の病院で再度、PCR検査を受けて陽性が確定した。その後、濃厚接触者とされたチームスタッフの男性が27日に陽性に。
 ☆斉藤伸治(日本ハム)東京情報大から育成ドラフト2位で入団。9日からの新人合同自主トレに参加するために入寮前にPCR検査を受け、2日に陽性と判定された。
 ☆石川歩(ロッテ)昨年12月27日に富山県に帰省し、1日に都内自宅に戻る。翌2日に鼻水の症状が続いたことで病院でPCR検査を受け、4日に陽性と判定された。球団内に接触者はいなかった。
 ☆岩田稔(阪神)球団職員1人とともに陽性と判定された。球団が5日午前に球団施設で選手や関係者を対象に核酸増幅法による検査を実施。深夜に陽性が判明し、岩田稔は翌6日午前にも西宮市内の病院で再検査を受け陽性が確定した。

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