打てない阪神、ついに首位陥落3位 佐藤輝外しても16三振零敗 苦悩の矢野監督「あまりにも寂しい」
2021年08月30日 05:30
野球
![打てない阪神、ついに首位陥落3位 佐藤輝外しても16三振零敗 苦悩の矢野監督「あまりにも寂しい」](/baseball/news/2021/08/30/jpeg/20210830s00001173125000p_view.webp)
「三振もアウトやし、別にアウトやから。(床田が)良かったっていうのもある。でもあまりにも寂しいね。きっかけが何か見つけていかないと…」
矢野監督は苦しい胸の内を吐露した。得点力不足の打破を狙い、連夜の打線組み替えを敢行。前夜スタメンから外した大山を2試合ぶりに先発起用し、7月4日の広島戦以来の6番に据えた。一方で不調の佐藤輝は7月12日以来となる今季4度目のベンチスタート。代わって今季初めて5番に糸原を抜てきなど、打線にテコ入れをして臨んだ一戦だった。
だが手を打ったはずの新打線は再び不発。1、5、6、7回は先頭打者が出塁するなど好機はあったが、得点に結びつかない。零敗の屈辱以上に汚名まで付いた。9イニング16三振。16年4月29日DeNA戦以来6度目の球団ワーストタイ記録だ。特に最後の打者となった佐藤輝は長いトンネルに入り7試合、25打席連続無安打。試合前の打撃練習では指揮官が密着指導も、結果には表れなかった。
「4番とか5番を任せている連中が同じタイミングで調子が悪くなってしまったというのが痛手なわけで…」。井上ヘッドコーチも大山、佐藤輝の両大砲の同時不振に頭を抱えた。そして「要所で一本出ていないという…負の連鎖じゃないけど。何とかせなあかん、という気持ちがチグハグになってしまっているような気がする」と打線の悪循環に、もどかしさも感じていた。
要は巡り合わせだ。前日28日の広島戦まで3試合連続2桁安打を記録。この夜も無得点ながら、8安打を放った。状態がドン底でないことは快音の数が物語る。首位から一気に3位転落も、悲観的要素ばかりではない。
「最終的に一番上にいることが大事。(陥落は)受け止めてる。別に気持ちが下がって落ち込む必要もない」
だから指揮官の言動も変わらない。まだ先は長い。本当の勝負を迎える9月戦線へ向け、今は我慢の時期だ。(山本 浩之)
《148日ぶり陥落》阪神が3連敗で勝率・5729。巨人(・575)とヤクルト(・5731)に勝率で下回り、3位に転落した。首位陥落は4月3日の2位以来148日ぶり。3位はその前日2日の4位以来149日ぶり。4月6日から継続していた陥落回避も14度目で失敗。首位の巨人には6月18日時点の最大8ゲーム差からの逆転を許した。
《引き分け少なく逆転現象》貯金では阪神14、巨人13、ヤクルト12で依然阪神がトップだが、順位は勝率で決まるため、あくまで目安。貯金と勝率の逆転現象は2桁の引き分けを数える巨人とヤクルトに対し、阪神は3度と少ないため。勝率計算の分母となる勝敗試合数が阪神96(99試合―3分け)、巨人87(99試合―12分け)、ヤクルト82(93試合―11分け)で、貯金で拮抗しながら、分母が極端に大きい阪神が不利になった。現時点で阪神は巨人に「マイナス0・5」、ヤクルトに「マイナス1・0」のゲーム差をつけられている。
《9イニングでワーストタイ16三振》阪神が喫した16三振は、9回までの記録では16年4月29日DeNA戦以来5年ぶり6度目の球団ワーストタイ記録となった。16個目は代打で登場の佐藤輝が喫し、自身今季142個目。チームでは05年シーツの145に次ぐ歴代5位で、日本人最多の97年桧山進次郎150(3位)にあと8個まで迫っている。
▼阪神・井上ヘッドコーチ(大山、佐藤輝について)苦しみを味わっているからね。苦しみがあって、(それを乗り越えて)成長しないといけない部分で、監督も我慢して使っているという部分を、どう受け止めるか。“出られるんでしょ”という感覚は今ないはずだから。そういったものを、それぞれが持っているとは思うんだけど、またそれに期待するしかない。
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