【スポニチ評論家座談会～大阪編（2）】石井コーチが戻り得点力さらに上がるDeNA　若返った広島も期待

2022年03月22日 08:00

野球

【スポニチ評論家座談会～大阪編（2）】石井コーチが戻り得点力さらに上がるDeNA　若返った広島も期待 — 順位予想を行った本紙評論家陣（撮影・成瀬　徹） Photo By スポニチ

　（1からつづく）

　大野　阪神以外のチームを見ていくと…。広島の評価は高くないねえ。確かに不安材料や課題は多い。ただ一つ言えるのは、非常に若返ってきているということ。実績のある選手は菊池涼、松山、会沢くらい。若い力、新しい力に期待を込めて。先発投手陣は一応6人そろっていて、救援陣では中崎が復調してきた。3連覇にあれだけ貢献した経験のある選手がブルペンに入ってやってくれると、若い投手陣にいい影響を与える。今季は延長12回まである中、ブルペンが昨季よりも厚みを増した。

　野村　チームカラーは育てることなので育てていきながら。その中でどれだけ力を出せるか。先発4人が計算できる。大瀬良は開幕投手を任され、森下は球界を代表する投手だと思う。九里に加え、床田も今春は非常にいい。玉村は阪神に相性がいいので結構当ててくると思う。ロースコアの試合を勝っていければ。

　新井　お2人の言うように若い選手が多いから、監督やコーチのマネジメントが大切になる。腕の見せどころだと思う。メンタル面だけでなく、どういう野球をやっていくのか、状況に応じた細かい意識付けで導いてほしい。オープン戦でも走者が出ても得点にはつながらないケースが多かった。誠也の代わりは誰もできない。細かいところの意識付けで得点を重ねていくしかないと思う。起用面でも、我慢して使ってあげないといけない選手が多い。

　大野　来日が遅れたマクブルームらがプラス材料になってくれればとも思う。いいように考えたい。

　野村　DeNAは今年こそダークホースだと思う。毎年、上位に推して裏切られてきたが…。タレントは投打とも凄い。投手陣は球数が多くて四球も多かったが、キャンプで聞くと、どんどんストライクゾーンに投げていけとやっているそうだ。うまくいけば変わる。打線も乗っている時は12球団でナンバーワンの破壊力がある。淡泊なところがあったけど（石井）琢朗がコーチで戻ってきた。オープン戦を見たら、追い込まれたら常に逆方向を狙って、空振りしなくなった。ファウルも打って四球も選べるようになった。これを1年やったら得点力が凄く上がると感じた。

　新井　点が入る時は入るけど、ちょっと入らなくなったら攻撃の時間が短くなることがあった。琢朗さんは、それを一番嫌がる。広島で打撃コーチだった時も「負けるにしても負け方があるだろ」とよく言われた。最後まで抵抗して、次当たる時に“嫌だな”という印象を植え付ける発想。DeNAに一番なかったところだと思う。中堅、ベテランにもモノを言える人。元々個々の力があったところに、細かい意識付けで1年間やり切れると、凄いことになるのでは。

　鈴木　セ・リーグは本当に分からない。オープン戦を見る限り、巨人は苦しいシーズンになるかもしれない。悪くてもAクラスに収まるとは思うが…。

（3につづく）