レッズ“戦力外”秋山はメジャーの短い間合いに適応できず

2022年04月05日 02:30

野球

レッズ“戦力外”秋山はメジャーの短い間合いに適応できず
レッズの秋山(AP) Photo By AP
 【笹田通信員の解説】NPB最多となるシーズン216安打の記録を持つ秋山がメジャーで結果を出せない。理由はタイミングに尽きる。
 元来、右足を大きく上げてタイミングを取るタイプだが、メジャー投手の短い間合いのフォームに合わない。加えて球速95マイル(約153キロ)を超える直球は手元で微妙に変化する。マリナーズ・イチローは振り子を小さくし、エンゼルス・大谷はノーステップ打法へと変えて適応した。秋山もこの春、首脳陣らの助言を受けてノーステップにトライ。だが「体の動きが止まってしまう」と苦しんだ。ロックアウトの影響で短縮キャンプとなったことも響いただろう。

 本塁打全盛の時代。過去2年、366打席で0本塁打のパワー不足を補おうと、オフに体重を増やしポイントを前に置く打撃への改良も試みた。しかしオープン戦は打率・182、0発に終わった。

 移籍先候補はブルージェイズ、ガーディアンズなどが挙がる。ブ軍は3年前の争奪戦で最後まで争い、現状で左打ちの野手が手薄。ガ軍は代理人のケーシー・クロース氏が太いパイプを持ち、計算できる外野手がいない。もちろん日本復帰の可能性もある。レ軍のデービッド・ベル監督は「他球団でチャンスをつかめれば復活するだろう」と話す。きっかけさえあれば本来の力を発揮できるはずだ。

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