楽天・則本100勝王手! 首位陥落危機救う8回零封で通算99勝 本拠地連敗も7でストップ「最高です」

2022年05月30日 05:30

野球

楽天・則本100勝王手! 首位陥落危機救う8回零封で通算99勝 本拠地連敗も7でストップ「最高です」
<楽・ヤ>7回、長岡を一ゴロに抑えた則本は笑顔でガッツポーズ(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
 【交流戦   楽天3―1ヤクルト ( 2022年5月29日    楽天生命 )】 少しでも偉大な先輩に近づきたい。楽天・則本は、その思いを胸に白星を重ねている。8回5安打無失点で挙げた3勝目は、通算99勝目。100勝は球団生え抜きでは田中将しかいない。お立ち台では「開幕してからハプニング(4月上旬にコロナ感染)もあったけど、やっと自分らしく投げられました」と笑った。
 たった2球。則本がナインに火を付けたのは初回だ。先頭は、27日の3連戦初戦でチームが3連発を許した1番・塩見。初球からこの日最速の152キロ速球を2球続けた。最後はフォークで空振り三振。6回まで援護は1点だったが得点圏に走者を許した2~4回を粘って切り抜ける我慢の投球で、流れを相手に渡さなかった。

 13年の球団初の日本一の最大の功労者は無傷の24連勝を記録した田中将だが、則本は新人で15勝。当時の星野仙一監督は、シーズンの早い段階で田中将のオフのメジャー移籍を覚悟し「則本はエースの素質がある。勝たせて自信をつけさせたい」との思いを秘めていた。そこで“いかに白星を付けるか”に苦心し、経験を積ませるために続投させたい場面でも早めに救援陣を投入し白星を優先させた。わずか1年で独り立ちさせ、14年限りで退任し、18年に他界するまで、常に成績を気に掛けていた。

 負ければ首位陥落の危機で、2万2534人が集まった本拠地での連敗も7でストップ。則本は「最高です。お立ち台に立ちたかったので」と声援に感謝した。かつての田中将のように、絶対的エースとして再び東北に歓喜をもたらす。それが闘将が描いた未来でもある。(山田 忠範)

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