【夏にカケル 高校野球地方大会注目球児<1>】京都国際・森下瑠大投手 選抜辞退の悔しさ糧に成長

2022年06月21日 06:00

野球

【夏にカケル 高校野球地方大会注目球児<1>】京都国際・森下瑠大投手 選抜辞退の悔しさ糧に成長
最後の夏の甲子園出場を目指す京都国際・森下 Photo By スポニチ
 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会はすでに18日に沖縄で開幕し、25日には近畿の兵庫大会でも熱戦の火ぶたが切られる。スポニチでは「夏にカケル」と題し、夏の甲子園出場を目指す各地の注目球児を5回にわたって紹介する。第1回は新型コロナウイルス集団感染により今春選抜出場辞退を余儀なくされた京都国際・森下瑠大投手(3年)。 【スポニチドラフトチャンネルはこちら
 春の分の甲子園への思いも結集し、ラストサマーに懸ける。今春選抜の出場権を得ながら、新型コロナウイルス集団感染で辞退を余儀なくされた京都国際のエース左腕・森下は、並々ならぬ決意を語った。

 「春の分まで、夏にぶつけたい気持ち。日本一を獲るために、打撃でも投球でも活躍したい。負けたら終わりというプレッシャーはありますが、思い切ってやりたい」

 選抜を辞退した2日後には自らの感染も発覚。その後は思いもよらぬウイルスの後遺症に苦しんだ。左肘が思うように動かせない。5月1日の春季府大会1回戦・日星戦では救援して3回1/3を1失点(自責0)と好投。だが、それ以降は実戦登板から遠ざかる。チームの全体練習にもほぼ参加せず、大阪府内の病院に通ってリハビリに取り組む日々だ。

 ただ、そんな状態の中でも今月12日の綾羽(滋賀)との練習試合では右越えの一発。すでにキャッチボールも再開し「6割ぐらい」までは復調している。今月末からは徐々に投球練習も再開予定で「今のところは(夏に)間に合いそうなので、このまま続けていきたい」と表情は明るい。

 この期間も決してマイナスではないと捉えている。全体練習不参加が多くなったことで逆に、全体を俯瞰(ふかん)する機会が増えた。久々に顔を出すと「離れている分、変わっているところがよく分かる」。そして「声の出方が前とは違う。明らかにベンチの雰囲気が良くなった。僕が戻ることで、上乗せできたら」と奮い立つ。

 「日本一とドラフト上位指名」の目標を掲げる今年の高校No・1左腕の挑戦が、もうすぐ始まる。(北野 将市)

 ◇森下 瑠大(もりした・りゅうだい)2004年(平16)9月19日生まれ、京都府福知山市出身の17歳。昭和小1年から昭和ガッツで野球を始め、南陵中では福知山ボーイズでプレーし、全国大会出場。京都国際では1年秋から主戦を務め、2年時に春夏連続で甲子園に出場して夏4強。1メートル79、76キロ。左投げ左打ち。

おすすめテーマ

2022年06月21日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム