【プロ野球・球宴名場面(3)】舞台は甲子園“残酷なあの日”から605日…プロで実現したKK対決

2022年07月25日 17:10

野球

【プロ野球・球宴名場面(3)】舞台は甲子園“残酷なあの日”から605日…プロで実現したKK対決
1987年7月28日、清原、夢一発。初回1死一塁、夢舞台で実現したKK対決で桑田の内角高めの速球をガツンとレフトスタンドへ叩き込んだ清原 Photo By スポニチ
 2リーグ分立翌年の1951年にセ・リーグとパ・リーグの対抗方式で産声を上げ、今年で72回目を数えるプロ野球「マイナビオールスターゲーム2022」が7月26日(福岡PayPayドーム)27日(松山・坊ちゃんスタジアム)に開催される。昭和から平成、令和…巨星たちが数多の名勝負を繰り広げてきた真夏の球宴。野球ファンの記憶に刻まれた名場面ベスト10(スポニチ選定)を紹介する。(所属、球団名、登録名、球場名は当時)
 ■1987年第3戦=7月28日

 これぞ球宴の醍醐味。チビっ子からオールドファンまで、誰もが夢見ていた対決が実現した。

 西武・清原和博と巨人・桑田真澄。

 83年夏の甲子園で1年生エースと4番としてPL学園を日本一に導いた2人。85年にも全国制覇を果たして高校球界を席巻した。同年秋のドラフト会議で巨人入りを希望していた清原は抽選の結果、西武に指名され、早大進学希望のはずの桑田は清原指名を回避した巨人が単独指名。結局、桑田は巨人入りを選択した。盟友は引き裂かれるようにプロの世界に進んだ。

 1年目、清原は西武の主力として活躍。ファン投票1位で球宴初出場。第2戦に大洋のエース遠藤一彦から球宴1号を放ちMVPを獲得。打率3割超、31本塁打で新人王に輝き日本一も達成している。一方の桑田はファン投票3位ながら球宴出場はかなわず公式戦も2勝に終わっている。

 2年目は開幕から不振の清原とは対照的に桑田は前半戦だけでハーラートップの12勝1敗。防御率、勝率も1位の3冠。ファン投票堂々1位で球宴初出場を決めた。

 迎えた第3戦の舞台は大甲子園。2人が同じ場所で日本一の校歌を聴いた日から707日。残酷なドラフト会議から605日後の「運命の対決」だった。

 勝負は1球で決まった。清原が直球を狙い、桑田はそれを分かっていて直球勝負を挑んだ。打球は歓声に乗って左翼スタンドに運ばれた。清原は福本豊(阪急)とハイタッチしながら跳び上がってホームイン。桑田はマウンドで唇をかんでいた。清原は2度目のMVP。この年の秋、両者は日本シリーズの舞台で再び相まみえるのである。

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