阪神・大山 “岡田イズム”で新打法挑戦 ミートポイント前で来季30発超えや

2022年11月03日 05:15

野球

阪神・大山 “岡田イズム”で新打法挑戦 ミートポイント前で来季30発超えや
棒状のものに腰掛けて、トス打撃を行う阪神・大山(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 阪神の秋季キャンプが2日、高知県安芸市でスタートした。大山悠輔内野手(27)が初日から新打法に取り組んだ。岡田彰布新監督(64)に7分間の直接指導を受け、従来のミートポイントよりも投手寄りの位置で捉える“岡田イズム”を実践。いきなりスイングスピードが8キロ上がる変化も見せた。来季の本塁打量産へ、第一歩を踏み出した。
 大山が秋季キャンプ初日にいきなり、岡田監督から直接指導を受けた。ティー打撃中に急接近を受けて、そのまま7分間、教えに耳を傾けた。ボールを置くティースタンドの位置を、従来よりも投手寄りに置くように言われ、試して打った。

 「自分の思っていたところよりも、もうちょっと(ポイントが前)というところがあった。そこは一つ新しい発見でもある」

 変化はあった。水口打撃コーチが野手に実施したスイングスピード測定で、この日の計測方法では、従来のミートポイントで131キロの速さだったのが、投手寄りにしたことで139キロまで上がった。「数字は少し速くなっているので、違いはあると思いますけど」。南国の強い日差しで汗を垂らしながら、8キロものビフォーアフターがあったことを実感した。

 指揮官は、甲子園での秋季練習中から、右のスラッガーに対して「頭の中から変えないかん部分がある」とメスを入れることを予告していた。この日、大山のフリー打撃をケージの真後ろで見つめ、打ち終えた後に声をかけた。

 「まっすぐを打っているポイントと、(マシンで)カーブを打っているポイントがあまりにも違いすぎるからな。カーブの方がものすごくいい打球。真っすぐだと、差し込まれてラインドライブみたいな打球が多いから」

 就任当初から野手に向けて「ミートポイントを前へ」と語っていたが、「個人個人の差はあるけど、大山はボール1個くらい前にしないとあかんな」とさらなる改善を求めた。

 ツーシームなどの動くボールに対応するために、大山はプロ6年間の中で、知らず知らずのうちにポイントが捕手寄りになった可能性がある。一つのヒントをもらったようで、「配球や、自分の待ち方を考えて、“今年1年はこうしよう”とスコアラーさんとやってきた。その結果が、今年1年、もしかしたら差されていた(差し込まれていた)のかもしれない」と貴重な意見と自己分析した。

 練習終盤の特打では、“岡田の教え”のミートポイントを試し、191スイングで26本の柵越えだった。今季の23本塁打では物足りない。20年の自己最多28本を更新して30本、40本の世界へ。首脳陣もファンも待っている。(倉世古 洋平)

 【03年には関本改造】▽03年秋季キャンプ初日の岡田新監督 2軍監督時代に育ててきた“まな弟子”の関本を呼び止め、打撃改造に着手。力みすぎる癖を解消するため「惰性で打て」とアドバイスを送った。翌04年に関本は自己最多の110試合に出場し、規定打席未満ながら打率.316と飛躍。レギュラー定着へのきっかけをつかんだ。

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