森保監督がWBC初戦始球式 新しい景色から世界一の景色へ侍ジャパンに投球でエール 3月9日VS中国

2023年02月16日 03:00

野球

森保監督がWBC初戦始球式 新しい景色から世界一の景色へ侍ジャパンに投球でエール 3月9日VS中国
日本代表の森保監督 Photo By スポニチ
 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの初戦となる3月9日の中国戦(東京ドーム)の始球式を、サッカー日本代表の森保一監督(54)が務めることが15日、分かった。「新しい景色」を掲げ、昨年のW杯でベスト16に導いた指揮官。侍メンバーがバトンを受け、3大会14年ぶりの「世界一の景色」を目指す。あす17日からは、宮崎市内で強化合宿がスタートする。
 熱狂がW杯からWBCへ引き継がれる。侍ジャパンの開幕戦。森保監督の「一投」が14年ぶりの世界一奪還への号砲になる。強豪国相手に「神采配」で金星を挙げた指揮官。東京ドームのマウンドで腕を振り、競技の枠を超えた熱いエールを送る。

 3月9日の中国戦は、3大会ぶりの頂点への第一歩を刻む大事な初戦。舞台の東京ドームは、侍ジャパンの世界一を信じる超満員のファンで埋まることが予想され、必ず勝利しなければならない。始球式の大役を担う森保監督は昨年W杯で信念に基づいたタクトを振るなど、全ての世代に絶大な知名度を誇る人物。球場だけではなく、日本列島のWBCへの熱を「着火」する適任者といえる。

 昨年のW杯では世界と戦う日本代表の魂が光った。スペイン戦で歴史的勝利に導いた「三笘の1ミリ」は野球に置き換えても球際の大切さにつながる。ドイツを撃破して「ブラボー」と叫んだ長友佑都の献身性も、チームに必要な一体感をもたらしたベテランの尊い姿だった。森保監督と栗山監督はW杯後、テレビ番組などで対談。欧州で自国の代表監督を務めることは「クレージージョブ」といわれるが、森保監督は「プレッシャーはあるけどストレスはない。逆にこんな幸せな仕事はない。ハッピージョブです」と説明。栗山監督は「僕もそう思っておきます」と言葉を受け止めていた。ともに現役時代はスター選手ではなかったが、緻密な戦略と強い信念で指揮官として地位を築いた。対話を大切にし、選手から慕われる人柄も相通じ、競技は違えど日の丸を背負い重圧と戦う姿が重なる。

 06年の第1回大会開幕戦始球式は、元ドジャース監督のトミー・ラソーダ氏、09年の第2回大会は、第1回大会で世界一に導いたソフトバンク・王貞治球団会長が務めた。ともに対戦国は中国。今回も初戦は中国戦で過去2大会は世界一に輝いた「吉兆」の一戦だ。

 昨年のW杯では、サッカー日本代表によるスペイン撃破の「ドーハの歓喜」に日本中が酔いしれた。今度は野球の番。侍ジャパンはメジャー軍団と米国で決勝を戦い「マイアミの歓喜」を起こす。

 【過去のWBC始球式】☆06年第1回大会 東京ドームでの1次Rでは3月3日の日本の初戦・中国戦で元ドジャース監督のトミー・ラソーダ氏、同4日の台湾戦では佐々木主浩氏が務めた。また、米国での同20日の決勝・日本―キューバ戦では、755本の大リーグ本塁打記録(当時)を持つハンク・アーロン氏が行った。

 ☆09年第2回大会 3月5日、東京Dでの1次Rの日本の初戦・中国戦で、前回大会優勝監督の王貞治氏が務めた。試合は皇太子ご夫妻(現天皇、皇后両陛下)と観戦。

 ☆13年第3回大会 王氏が開幕戦だった3月2日の日本―ブラジル戦(東京D)で始球式。また、同17日の米国での準決勝、日本―プエルトリコ戦では王氏と、第2回大会優勝監督の巨人・原監督が2人で務めた。

 ☆17年第4回大会 米国での3月21日の準決勝、日本―米国戦の始球式を野茂英雄氏が務めた。会場は野茂氏がドジャース時代に活躍したドジャースタジアムだった。

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