異色の経歴から世界へ―伊藤雅雪 10年目の初挑戦「自分ならやってしまうんじゃないか」
2018年07月28日 15:00
格闘技
そんな中、日本時間29日にWBOスーパーフェザー級王座決定戦に臨む伊藤雅雪(27=伴流)の経歴は少し異色だ。抜群の運動能力を誇り、バスケットボールのスポーツ推薦で駒大高へ。バスケ部を引退後に「何か他のスポーツを」と、家から10分ほどの所にある伴流ジムでボクシングを始めた。駒大に進学したが、関東大学リーグ1部の強豪ボクシング部には入らず、在学中にプロデビュー。15年に日本タイトルに挑戦した時から試合のたびに米国ロサンゼルスで長期合宿を続け、腕を磨いてきた。
プライベートでは学生結婚した夫人との間に2人の娘もいるが、年間の半分を単身ロスで過ごす。“絵に描いたような幸せな家庭”を離れ、あえて厳しい環境に身を置いてきた。18歳でボクシングを始めて10年かかって、ようやくたどり着いた世界戦。「不安もあるけど、期待とかワクワク感の方が大きい。自分なら(大きなことを)やってしまうんじゃないかと思っている」。試合はESPNで全米に生中継され、日本でも29日11時からWOWOWライブで生中継される。伊藤がどんな戦いを見せてくれるのか注目している。 (大内 辰祐)