斉藤裕太 2回TKO勝ちで日本バンタム級新王者「人生で一番嬉しい日かもしれない」

2018年09月01日 22:22

格闘技

斉藤裕太 2回TKO勝ちで日本バンタム級新王者「人生で一番嬉しい日かもしれない」
2回TKO勝ちで日本バンタム級新王者となり、喜びを爆発させる斉藤裕太 Photo By スポニチ
 プロボクシングの日本バンタム級王座決定戦が1日、東京・後楽園ホールで行われ、同級2位・斉藤裕太(30=花形)が同級3位・菊地永太(32=真正)に2回TKO勝ちし、新王者となった。
 伝統の日本バンタム級だが、選手の体調不良などの理由に3試合連続でタイトル戦が実施できず、8カ月も王座空位が続いていた。“呪われたバンタム”ともささやかれる中、斉藤は序盤から勝負に出た。「初回にジャブが当たり“イケる”と思った」の言葉通り、2回に一気に攻勢に出る。左フック、右ストレート、左右のアッパーに、ボディーとパンチを乱れ打ち。菊地は1度も倒れなかったものの、2分33秒、レフェリーが試合を止めた。

 「ここで勝てば、全てが報われると思って頑張りました。人生で一番嬉しい日かもしれない」。3人の男の子のパパは子供たちをリングに招き入れ、喜びを爆発させた。

 2012年に全日本スーパーフライ級新人王を獲得。「その時はすぐに日本タイトルも獲れるとバカな考えだった」と振り返る。昨年8月にようやくタイトルに初挑戦できたが、赤穂亮(横浜光)に9回TKO負け。再起戦でも敗れ、引退を決意した。だが、直後に再び挑戦のチャンスが舞いこみ翻意。この試合は「覚悟を決めて臨んだ」大一番だった。

 斉藤には、もう一つ勝ちたい理由があった。5月に叔父・小山内淳さんが多発性骨髄腫のため52歳の若さで亡くなった。「15、6歳の頃から髪を切ってもらっていた」そうで、「絶対にチャンピオンになると約束していた。その約束を果たせてよかった」と声を震わせた。

 年内には鈴木悠介(三迫)との指名試合が待ち受けるが、斉藤は「苦労して獲ったベルト。簡単には渡さねーぞ」と言い切った。

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