井上尚弥、運命のゴング!“英雄パッキャオの道”第一歩「しっかりと勝つ」

2019年11月07日 05:30

格闘技

井上尚弥、運命のゴング!“英雄パッキャオの道”第一歩「しっかりと勝つ」
気合が入った表情でドネア(右)と向かい合う井上尚弥(撮影・島崎 忠彦) Photo By スポニチ
 【WBSSバンタム級トーナメント決勝    (WBA&IBF王者)井上尚弥 VS(WBAスーパー王者)ノニト・ドネア ( 2019年11月7日    さいたまスーパーアリーナ )】 ダブル世界戦の前日計量が6日、都内のホテルで行われ、出場4選手全員が1回目でクリアした。ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級トーナメント決勝でノニト・ドネアと対戦する井上尚弥は、改めて勝利を宣言。大橋秀行会長(54)は将来的にアジアの枠を飛び越えて世界的なスーパースターとなったマニー・パッキャオ(フィリピン)のような存在になることを期待した。
 階級最強を決めるWBSS決勝でさえ、モンスターにとっては通過点でしかないのか。バンタム級リミットの53・5キロ、完璧な数字で計量をパスした井上尚は自信に満ちた表情で力強く宣言した。

 「勝てば、もちろん凄く満足する試合になる。今後の大きな試合に向けての第一歩にもなると思うので、しっかりと勝ちたい」

 5階級制覇のレジェンドを倒して海外へ。すでに米大手プロモーター、トップランク社から契約オファーが届いている。前日の会見では「この先に見たい景色が山ほどある」とも話しており、この一戦が“今後”へのスタート地点となる。

 大橋会長は井上尚の未来像について「パッキャオみたいな感じかな」と世界6階級を制覇したフィリピンの英雄の名を挙げ、「パッキャオみたいに、または超えられるのは尚弥が一番手なので、日本人ボクサーができるっていうレールを敷いてほしい」と期待。日本やアジアの枠を飛び越えた存在となる姿を思い描いた。

 もちろん、今はドネアとの大一番に集中させる。計量を終え、軽い食事を済ませた後に取材対応する予定だったが、会長の独断でキャンセル。関係者によると、井上尚本人は「記者さんが集まってましたよね」と気遣っていたという。過度な緊張はなく、コンディションも会長が「最高の状態」と太鼓判を押す万全の仕上がり。だからこそ雑音を封じ、引き締めを図った。

 前評判は英ブックメーカー「ウィリアムヒル」が井上尚に1・14倍、ドネアに5・5倍のオッズをつけるなど井上優位が圧倒的だが、油断や慢心はない。「自分の中ではそれほど差がないと思っているし、ボクシングはいつ何があるか分からないスポーツ。あすはオッズは頭から外して戦います」。7日、決戦のゴングは鳴る。

 ▽マニー・パッキャオ 史上2人目の6階級制覇王者となったフィリピンの英雄。ライトフライ級でプロデビュー後、次々と階級を上げ、スーパーウエルター級までの11階級で戦い、フライ、スーパーバンタム、スーパーフェザー、ライト、ウエルター、スーパーウエルターの6階級で世界王座を獲得。米国を主戦場にフアン・マヌエル・マルケス(メキシコ)、オスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー(ともに米国)などと激闘を繰り広げた。16年からは母国フィリピン議会の上院議員を務め、40歳の現在もWBA世界ウエルター級スーパー王者として君臨。

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