【ボクシング男子世界選手権 ( 2021年11月4日 セルビア・ベオグラード )】
各階級の準決勝が行われ、4強入りでメダルを確定させていたウエルター級の東京五輪代表・岡澤セオン(25=INSPA)は前回2019年大会3位のアブライハン・ジュスポフ(カザフスタン)に4―1で判定勝ち。バンタム級の坪井智也(25=自衛隊)とともに決勝へ進出し、銀メダル以上が確定した。
岡澤“らしさ”が発揮された試合だった。軽快なフットワークで動き回り、素早く踏み込んでボディーや左ストレートを突き刺し、華麗なスウェーで相手のパンチをかわす姿に、実況は「クレバー」「リングでスキップ」と絶賛。2回以降はプレッシャーを強めてきたジュスポフのカウンターを浴びる場面もあったものの、上下にショートパンチを打ち分けてポイントを稼ぎ、終了ゴングと同時に右腕を突き上げた。
2回戦で敗退した東京五輪で「結果を出すことの大事さを身に染みて感じた。(周囲の)サポートに結果で返さないといけないという思いが強くなった」という。今回は「金メダルをより確実にするためにも、世界チャンピオンとして(24年)パリ五輪に出たい。凄く重要な大会」と臨んだ。モチベーションの1つだった賞金も銀メダルの5万ドル(約570万円)以上が確定。5日の決勝では優勝賞金10万ドル(約1140万円)を目指す。