魔裟斗“圧勝”の元K―1王者・武居由樹の初タイトル戦振り返る 今後の課題も指摘「あの打ち方だと…」
2022年08月28日 05:30
格闘技
試合を振り返り、初回の武居は固かったという。「今までの4戦は2R以内のKOだったから“倒そう”といきなり振ってるから1Rはほとんどパンチが当たらなかったね」と回顧。2回は2度のダウンを奪った武居を見て「これもう行くかな?」と思ったが、2度目のダウンはゴングに救われる形となった。ダウンを奪った後の3回で倒すと思ったが戦いに幅が出たと話す。「いきなり顔じゃなくて、ワンツーでボディーとか下に振りながらの上にフック返すとか上下に振り始めたよね。ダウン奪ったことでリラックスできたんじゃない」と分析した。
さらに「タイトルマッチは普段の試合と違うから気負うというか緊張感をすごい持つからね」とリラックスして戦う重要性についても説明した。
4回にもダウンを奪った武居。しかしダウンしたチャンピオンの精神面の強さを称えた。「あれだけ剛腕の武居に対して真っ向から打ち合ったからね。お互いのパンチは当たんなかったんだけど、もし打ち合いの中でカウンターを武居がもらったら危ない感じもした」とスリリングな展開だった。
4回終了時の公開採点でジャッジ3人が40―33と7ポイント差をつけた。この公開採点の結果で5回の武居は「大丈夫だという自信がついたんじゃない」と余裕が見えた。5回2分7秒で武居は左フックでTKO勝利を飾り、ボクシングでの初タイトルを戴冠した。「圧勝だったね」と総括。そして今回初めて5回を戦ったが「スタミナには問題ないなと感じした。もっとジャブ突いても良いのかなと思った」とつづけた。
武居はこれで世界挑戦も視野に入ってきた。しかし世界挑戦に向けては一つ課題があるという魔裟斗。「これだけ倒してるとお客さんもKO期待してるじゃん。それもわかってるから本人も力んでる。打ち合いのパンチが全部すごい強パンチ。パンチの打ち合う時の回転がちょっと遅い感じがする。この打ち方だと世界戦ではちょっと怖いなと思った」と指摘した。「もっと力抜いて、小さいパンチでコンビネーションで打った方がいいんじゃないかなと思った」とこれを改善することで完成度が増すとアドバイスを送った。