元世界王者・伊藤雅雪氏がプロモーターに「本物のボクシングを」第1段はカシメロVS赤穂12・3仁川

2022年10月17日 17:55

格闘技

元世界王者・伊藤雅雪氏がプロモーターに「本物のボクシングを」第1段はカシメロVS赤穂12・3仁川
右から伊藤雅雪TBプロモーション代表、赤穂亮、横浜光ジムの石井一太郎会長 Photo By スポニチ
 ボクシングの元WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪氏(31、引退)がプロモーターデビューすることになった。17日に都内で会見し、新プロモート会社「TREASUREボクシング(TB)プロモーション」を設立して代表に就任すると発表した。最初の興行を12月3日に韓国・仁川のパラダイスシティホテルで開催し、メーンはWBO世界スーパーバンタム級9位・赤穂亮(36=横浜光)と前WBO世界バンタム級王者で現同級2位ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)のノンタイトル同級10回戦となる。
 18年7月に米国で世界王座を獲得した伊藤氏は今年7月に現役引退を表明。将来的なジム経営へ向けた勉強中にプロモート業にも興味を持ち、韓国最大級のカジノリゾート「パラダイスシティ」との共同興行が持ち上がる中、カシメロにオファーしたという。来年4月に第2段、来夏にも開催を予定するなど定期的に興行を行う計画で、「本物のボクシングを追い求めていきたい。日本の好選手が世界の選手を呼ぶことがなかなかできない状況で日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック王座を取ってから(世界戦まで)行き詰まる選手が多く出てくる。そういう選手にチャンスを与えたい」と趣旨を説明した。

 「本物のボクシング」について問われると「格闘技は面白いし、エンタメでボクシングを盛り上げることもできると思う。実力がなければ勝ち上がれない世界で、イロモノじゃない本当の競技、プロフェッショナルなスポーツとして本物を見せていきたい」と説明。「本物じゃないボクシングが最近あるということか?」とのツッコミに対しては、「例えば亀田(興毅)さんがファイトマネー(の金額)を上げるとか、あの形はあの形でいいと思うが、最終的には本物のボクシングに行くと思う。ファイトマネーが上がるのに注目度も大事と思うが、競技性の中でその選手の注目度が上がっていくことが一番。最終的には僕らみたいな形の本物のボクシングになるんじゃないかと思っている。そこをぶれずにやっていきたい」と言い切った。

 約3000人を収容する会場で開催される興行のセミファイナルではかつて西岡利晃、長谷川穂積と対戦した元世界2階級制覇王者ジョニー・ゴンサレス(41=メキシコ)と元WBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級王者の渡辺卓也(33=DANGAN AOKI)が同級10回戦で対戦。7試合を予定している興行はメーンとセミ以外は全て日韓対決となり、松永宏信(横浜光)、増田陸(帝拳)、内構拳斗(横浜光)の出場が発表された。伊藤氏によるとパラダイスシティが格闘技イベントを開催するのは初めてで、チケットはVIP客を集めたいカジノ側と日本側で別々に販売するという。興行のもようは12月5日にWOWOWエキサイトマッチで放送される。 

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