入江聖奈「出来過ぎ。マンガみたい」有終V 涙なし「これからはカエルに光が当たるように」

2022年11月28日 04:43

格闘技

入江聖奈「出来過ぎ。マンガみたい」有終V 涙なし「これからはカエルに光が当たるように」
女子のMVPを受賞した入江(撮影・篠原 岳夫) Photo By スポニチ
 【ボクシング全日本選手権最終日 ( 2022年11月27日    墨田区総合体育館 )】 各階級の決勝が行われ、女子フェザー級は今大会限りで引退する東京五輪金メダリストの入江聖奈(22=日体大)が吉沢颯希(さつき、21=同)に5―0で判定勝ち、2年連続3度目の優勝を飾り、2年連続MVPを獲得した。同ライトフライ級は東京五輪フライ級銅メダルの並木月海(24=自衛隊)が連覇を果たした。
 最後のラウンド、入江が選択したのは近距離での打ち合いだった。2回に2度のダウンを奪っており、リスクを回避する戦い方もできたが、24年パリ五輪を目指す後輩の挑戦を真正面で受け止めた。「ボクサーらしく打ち合って終わりたかった。後輩と気持ち良く打ち合えて良かった」。リングを下りた金メダリストは満足そうな笑みを浮かべた。

 「出来過ぎ。マンガみたい」と振り返る14年間のボクシング人生にピリオドを打ち、来春からは東京農工大の大学院で両生類の生態を学ぶ。競技から離れる理由を「二足のわらじでは自分が希望する未来は歩めない。自分は器用な人間じゃないので」と説明。将来的な復帰については「絶対にやらないと思う。生半可な気持ちでやめるわけじゃないので」と強調した。

 「私は五輪で一生分のスポットライトを浴びた。これからはカエルに光が当たるように、良きカエル人になれるよう精進します」。有終の美を飾った入江に涙はなく、最後まで笑顔だった。

 ≪高校から仲良し…並木、声援送った≫並木は高校時代から代表で苦楽をともにした入江と、お互いの試合で声援を送り合った。「ずっと一緒にやってきたので、いなくなると思うと寂しさがある」と話し、「本当に優しい子。妹みたいなので幸せになってほしい」と2歳下の後輩の引退を惜しんだ。自身は5―0で快勝して、前年のフライ級に続き大会2連覇。銀メダルのアジア選手権から中10日での出場に「試合慣れする意味でもよかった」と手応えを示した。 

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