那須川天心 名門・帝拳ジムから4月プロボクシングデビューへ ジム関係者「3年あれば世界王者」
2023年01月16日 05:05
格闘技
那須川は昨年6月19日、東京ドームに5万6399人を集めた「THE MATCH」で元K―1王者・武尊(31)から左フックでダウンを奪う判定勝ちでキックボクシングを“卒業”。かねてボクシング転向を公言し、昨秋から帝拳ジムで練習を行っていた。
1946年(昭21)8月創設の帝拳ジムは大場政夫、浜田剛史、西岡利晃、山中慎介、村田諒太ら国内最多の日本人世界王者11人を輩出。世界的プロモーター、本田明彦会長のマッチメークで世界戦が実現しやすい環境にある。選手をじっくり育てる方針でも知られるが、ジム関係者は「(通常の)3倍のスピードで成長している。3年あれば間違いなく世界王者になれるが、遅いと言われるかもしれない」と常識が通用しないほどの才能と吸収力を絶賛した。
階級はスーパーバンタム級(制限体重55・3キロ)かバンタム級(同53・5キロ)が濃厚。スーパーバンタム級では今年、4団体統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)が4階級制覇を狙う。東洋太平洋王者は那須川と同じキックから転向した武居由樹(26=同)だが、世界挑戦のためバンタム級に下げる可能性もある。
◇那須川 天心(なすかわ・てんしん)1998年(平10)8月18日生まれ、千葉県松戸市出身の24歳。5歳で極真空手を始め、小6でキックボクシングへ転向。14年7月にRISEでプロデビューし、バンタム級とフェザー級で2階級制覇。キックボクシング42戦全勝(28KO)、総合格闘技4戦全勝(3KO)、ミックスルール1戦全勝(1KO)。18年大みそか、エキシビションで元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)に1回TKOで敗れた。身長、リーチともに1メートル65のサウスポー。