自称天才の“サラリーマンボクサー”阿部麗也 3・2の世界初挑戦へ「ロペスをぶっ倒して世界を獲る」
2024年01月17日 20:09
格闘技
会津工卒業後、神奈川県の自動車関連の工場「プレス工業」に就職し、当初、同ジムには体を動かす目的で入門した。初めは週2日ほど顔を出してサンドバッグを叩いて帰ることがほとんどだったが「徐々にスイッチが入った」と13年6月のデビューから着実にステップアップ。苦節10年で念願の世界戦にたどり着いた。
現在も「組立一課」の社員として週5日、午前8時から午後5時までライン作業を行うサラリーマンボクサー。「働きながらでも夢を追えることを体現したい」と両立させることを決断。渡米直前の来月23日まで勤務予定で、10日前後の有給を取って米国に乗り込む予定だ。
昨年4月にIBF同級挑戦者決定戦に12回判定勝ちし、ロペスへの挑戦権を獲得。一方でロペスがスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥への関心を口にするなど精神的に不安定になった時期もあったという。それでも昨年末にフィリピン合宿を敢行するなど好戦的な王者を倒す術を見いだしてきた。
同ジムにとっても創設17年目で初の世界戦。阿部が勝てば10年の長谷川穂積以来の同級での日本人世界王者誕生。「プレッシャーはあるが自分のボクシングができれば勝てる。ロペスをぶっ倒して世界を獲ります」。戦うサラリーマンが世界に殴り込みにかかる。