ウシクが2―1判定でヘビー級4団体王座統一も10月に再戦? フューリー「再戦条項がある」

2024年05月19日 08:51

格闘技

ウシクが2―1判定でヘビー級4団体王座統一も10月に再戦? フューリー「再戦条項がある」
ヘビー級4団体王座統一を果たしたウシク(AP) Photo By AP
 【プロボクシング世界ヘビー級4団体王座統一戦 タイソン・フューリー<12回戦>オレクサンドル・ウシク ( 2024年5月18日    サウジアラビア・リヤド )】 世界ヘビー級4団体王座統一戦はWBA&IBF&WBO統一世界ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(37=ウクライナ)が2―1の判定でWBC同級王者タイソン・フューリー(35=英国)を破り、史上初の4団体統一王者となった。採点はジャッジ2人が115―112、114―113でウシクを支持。もう1人は114―113でフューリーだった。
 試合前から相手を挑発し、試合中もロープを両手でつかんで体を揺らすパフォーマンスを見せたフューリーは、判定が出る前からウシクに歩み寄って健闘を称え合った。リング上のインタビューでフューリーは「自分が勝ったと信じている。彼(ウシク)もいくつかラウンドを取ったと思うが、多くは自分が取った。お互いに良いファイトができたが、彼の国(ウクライナ)は戦争をしていて、みんな戦争中の国につきたがるもの。誤解しないでほしいが、個人的には勝ったと思う」と結果に疑問を呈し、「我々には再戦条項がある。小柄な選手に1―2判定で敗れた。10月に再戦する。よくやった、オレクサンドル(ウシク)」と再戦を主張した。クルーザー級復帰を示唆していたウシクも「再戦する準備はある」と答えた。

 試合はヘビー級らしいパワー勝負ではなく、序盤からスピードのある技術戦になった。1、2ラウンドは前に出てプレスをかけ、左オーバーハンドなどを当てたウシクのペース。しかし、距離感とタイミングをつかんだフューリーはサイズの差を生かし、ロングのボディーやアッパーをカウンターで打ち込んで迎撃。6回には右を打ち込んでウシクが初めて後退するなど、主導権を握った。だが、ウシクも8回に左フックをヒットさせて流れを取り戻すと、9回には左右フックの連打で猛攻を仕掛け、フラフラになったフューリーがコーナーにもたれるダウンを奪取。10回にも左ストレートを打ち込むなど、最後まで攻勢を貫いた。

 12年ロンドン五輪ヘビー級金メダリストのウシクは1階級下のクルーザー級でも4団体王座統一を果たしており、バンタム級&スーパーバンタム級の井上尚弥(大橋)と同じく2階級で4団体王座統一を達成。プロデビューから22連勝(14KO)とした。00年代にWBO(世界ボクシング機構)が世界主要団体と認められて以降、ヘビー級での4団体王座統一は史上初めて。

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