パリ五輪性別騒動の女子ボクサー2人、昨年の世界選手権”失格”は染色体検査が理由 IBAが会見で公表
2024年08月05日 23:01
格闘技
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国際オリンピック委員会(IOC)は組織運営に問題があるとしてIBAを資格停止とし、21年東京五輪に続いてパリ五輪でもボクシング競技を自ら運営。ヘリフとリンの出場を認めた理由について、トーマス・バッハ会長は「彼女たちは女性として生まれ、女性のパスポートを持っており、女子ボクシングで戦ってきた。女性であることは明確で疑いがない」と声明を発表していた。
会見したIBAのクリス・ロバーツ事務局長は2人について「検査結果は公表できない」としながらも、「染色体の結果、2人は不適格であることが分かった」と話した。世界選手権の大会中に2人を不合格としたのは科学的根拠に基づくものとし、検査結果に対しIOCは「何もしなかった」と批判した。一方、IOCのマーク・アダムズ広報部長は「IBAの検査は信用できるものではない。検査の出どころも根拠も信頼できない」としている。IOCは今回、16年リオデジャネイロ五輪と前回東京五輪で使われた資格ルールを適用しており、そこに性別検査は含まれていない。
2人は既に準決勝進出を決め、メダル獲得を確定させている。ヘリフは4日、スポーツ映像配信サービスSNTVのインタビューに応じ、「五輪の原則と五輪憲章を守り、全てのアスリートへのいじめを控えるようにと世界中の人々にメッセージを送る。とても大きな影響を与えるからだ」と主張。「それは人を破滅させ、思考や情緒、精神を殺す可能性がある。人々を分断してしまう。だからいじめをやめることをお願いする」と訴えた。