関口武史氏 藤井竜王の8六歩に見た攻防一体「全盤面対応型」への進化
2022年01月30日 05:30
芸能
第1局の▲8六歩は自陣角の砲台準備として攻撃主体、本局の歩突きは自陣整備と陣地拡大という守備的と、同じ▲8六歩でも意味合いが異なるのは現代将棋らしい一面だ。現代将棋は「攻めと受け」という役割が明確だった時代を経て、全ての駒の役割がスイッチバックする攻防一体の「全盤面対応型」へと進化を遂げた。
渡辺は先手の整備に呼応して駒組みを進め、△6五歩と後手番ながら位を主張する。先手が▲9八香と上がり戦線を広げると、後手も△4四銀と強く迎撃し中央から戦端が開かれた。(スポニチ本紙観戦記者)