史上初の全8タイトル制覇“藤井無双時代”最初に倒すのは誰か 伊藤匠七段が名乗り「いつかは…」

2023年10月11日 22:26

芸能

史上初の全8タイトル制覇“藤井無双時代”最初に倒すのは誰か 伊藤匠七段が名乗り「いつかは…」
伊藤匠七段の視線の先には…(撮影・我満 晴朗) Photo By スポニチ
 将棋の永瀬拓矢王座(31)に藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が挑む第71期王座戦5番勝負の第4局が11日、京都市のウェスティン都ホテル京都で行われ、藤井王将が永瀬王座に138手で勝利。3勝1敗で史上初の全8タイトル制覇を成し遂げた。
 タイトル戦無敗の藤井8冠を最初に倒すのは誰か。最も近い位置にいるのが現在、竜王戦に出場中の伊藤匠七段(21)だ。

 02年生まれは藤井と同学年。小学3年時に出場した大会で勝ち、後の8冠を号泣させた逸話はあまりに強烈だ。だがプロ入りはライバルに遅れること4年。奨励会時代の18年には、藤井が衝撃の初優勝を飾った朝日杯で記録係を務めていた。

 「う~ん、(当時は)ちょっと参ったなという気持ちでした」

 羨望(せんぼう)と怨嗟(えんさ)が交錯する複雑な思いをバネにして、20年の四段昇段後は順調に出世の階段を駆け上がり、21年度は藤井を抑えて最高勝率賞(・818)を獲得。今竜王戦は挑戦者決定3番勝負で強豪の永瀬王座(当時)に連勝し、挑戦権を鮮烈に射止めた。

 「藤井竜王相手にどれぐらい戦えるかが、今後の棋士人生において大事なところになると思っています」

 6、7日の第1局は第1日から苦しい展開となり、一方的に押し切られた。だが「タイトル戦に出ただけでは意味がない。勝ちたいと軽々しくは言えませんが、いい勝負を演じられるように頑張りたい」と意欲に衰えはない。

 逆転でシリーズを制すれば「藤井を泣かせた男」から「タイトル戦で藤井を初めて負かした男」になる。「そうですね。いつかは藤井さんにタイトル戦で勝ちたいという思いはあります」

 竜王戦の次局は17、18日に京都で行われる。寡黙なチャレンジャーの逆襲、なるか。

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