テレ東幹部 旧ジャニ事務所の関係は「重要な取引先で、特別な1社」も「通常のビジネス慣行の一環」強調

2023年10月26日 17:50

芸能

テレ東幹部 旧ジャニ事務所の関係は「重要な取引先で、特別な1社」も「通常のビジネス慣行の一環」強調
テレビ東京 Photo By スポニチ
 テレビ東京は26日、東京・六本木の同局で定例社長会見を行い、旧ジャニーズ事務所とのこれまでの関係性について見解を示した。
 同局はこの日、故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、同事務所との関係について局員への調査結果を報告。8月29日に、同事務所の「外部専門家による再発防止特別チーム」による会見で問題点として「マスメディアの沈黙」が指摘されたことを受け、同局は8月末以降、同事務所の問題について長年放送してこなかった経緯や、コンテンツ制作現場での同事務所との関係などについて社内調査を実施。ヒアリングは報道局、コンテンツ戦略局(旧総合編成局)、制作局に所属した経験がある現役社員、元社員ら134人を対象に行われたという。

 同局は「1970年代初めから旧ジャニーズ事務所との取引が本格的に始まったが、1999年4月から2002年末までは取引がなかった」と説明。「2003年に取引を再開した後は、所属タレントの人気が高まるとともに、同事務所の発言力も増大。キャスティングについて、同事務所の影響力が大きくなった。同事務所との関係構築を優先する狙いから、所属タレントがハワイで開くコンサートへの招待にテレビ東京社員が応じた事例も確認された」と報告された。

 長田隆常務は同事務所との関係について「ジャニーズさんが重要な取引先であったのは間違いありません。ただ、他の事務所さんともいろいろなお付き合いをしているので、特別かと言われると、担当者レベルでも、ジャニーズさんの番組を担当している者と、それ以外の事務所さんのタレントさんの番組を担当している者とでは受け止め方は違うところもあるが、ジャニーズさんが重要な取引先であり、特別な1社であったと認識いただければ」と説明した。

 「他の事務所と比べてだったのか?」との質問にも、長田氏は「どの程度、ジャニーズさんの要求が強かったかはお答えづらいが、我々の中では通常のビジネス慣行の一環と受け止められるやり取りを認識しております」と立場を示し、「ジャニーズさんが重要な取引先であり、人気タレントを多く抱えていることは事実。いろいろ我々が譲歩する局面はあったかと思いますけど、必ずしもジャニーズさんに限って特別にということではない」と繰り返した。

 この日の会見で、同局の石川一郎社長は「我々としてはガバナンスの確立や補償の実施など、そういうことを求めている。今の段階で、(同事務所が)実態的にどういうおやりになるのか、具体的には見えていない段階。この段階に新しい契約を再開するという考えはありません」と厳しい姿勢は変わらないことを明かしている。
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