NHK　旧ジャニ勢不在で紅白視聴率は？「見たいと言っていただいた方を選出」自信も「本当は…」

　NHKの山名啓雄メディア総局長が15日、東京・渋谷の同局で定例記者会見を行い、大みそかの「第74回NHK紅白歌合戦」（後7・20）の視聴率について見通しを語った。 　13日に発表された出場歌手で、SMILE－UP.（旧ジャニーズ事務所）勢の発表はゼロ。1979年以来、44年ぶりのことになった。故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を受けて、「新規の出演依頼については被害者への救済と再発防止への取り組みが着実に進まないと行わない」という同局の方針から、見送られていた。

　一方、昨年まで出場していた人気グループ「Snow　Man」が、大みそかに公式YouTubeチャンネルで無料生配信を行うと発表。時間は未定だが、多くのファンが視聴するのは間違いない。また大みそか恒例イベント「カウントダウンコンサート（カウコン）」が、今月にも設立される新会社の下、東京ドームで開催される方向で、紅白への影響もささやかれる。

　山名メディア総局長は、紅白出場歌手の選定について、「今年の活躍と世論の支持、番組の企画、演出に合うかの3つ」と説明。その上で「今年活躍された方、世論の支持がある方で見てみたいという方がいるから、視聴率もそれに伴って数字になるのかもしれませんが、今回ジャニーズの方が出ないからといってそんな（下がるという）ことはなくて、今年活躍した出場歌手の皆さん、見てみたいと言っていただいた方を選出させていただいた」と自信をのぞかせた。

　昨年の紅白の平均世帯視聴率は第1部が31・2％、第2部が35・3％。瞬間最高は39・5％で、大トリで福山雅治が「桜坂」を歌い終えるあたりの時間帯だった（数字はビデオリサーチ調べ、関東地区）。「去年の視聴率は取れそうか」と問われた山名メディア総局長は「それは分からないですね。本当は100％がうれしいですけど、そうはいかないので…」とポツリ。「高視聴率宣言は？」と促されると苦笑いし、「多くの人に見てもらえる番組にしたいと思っています」と話すにとどめた。