三輪記子弁護士 政治とカネの問題に「政治資金規正法はザル法…でも自分たちの首を絞めるようなことは」

2023年12月03日 13:16

芸能

 法律解説の動画配信などを手掛ける三輪記子弁護士が3日、TBS「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。政治とカネ問題の問題について言及した。
 自民党の最大派閥、清和政策研究会(安倍派)が、パーティー券収入のうち、ノルマを超えた場合の一部を議員側キックバック(払い戻し)していた疑いが浮上。その収入を報告書に記載せず、過去5年で1億円以上の金が裏金になっていた可能性が指摘されており、実際のパーティー収入は少なくとも8億円前後に膨らむ可能性がある。

 全てのパーティー収入のうち、相当な割合が裏金になったとみられ、東京地検特捜部は裏金づくりが長年にわたり常態化していたとみて捜査。応援を取るなど捜査態勢を拡充し、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いでの立件を視野に、派閥の事務担当者らに対し任意で事情聴取を進めている。

 岸田文雄首相は2日、訪問先のアラブ首長国連邦(UAE)で安倍派の問題に関し「国民に疑念を持たれているのは大変遺憾だ。状況を把握しながら党としても対応を考える」と記者団に語った。

 他派閥でも同様のキックバックはあるものの、安倍派で不記載が常態化していたとされ、特捜部は安倍派を重点的に捜査し、実態解明を進める。

 三輪氏は「政治資金規正法というのは長年、ザル法なのではと言われている。でも自分たちの首を絞めるようなことは結局しない。こういうことが起こって裏金問題が出てきて、今こそ改革をしなければならない時だし、岸田政権は今凄く支持率が低いと言われてますけど、本当に聞く力を発揮して支持率を回復したいのであれば、政治資金規正法にメスを入れるという方法もあると思う。それで国民の信頼を回復するという道を本気で探らないといけない時に来ていると思います」と指摘。

 そして、「一方で私はこのニュースを見て、最初に正直、やっぱりなっていうか、政治家は裏でこういうことやっているんだろうなと思ってしまったんですよね」と言い、「それは長期政権、強い政権は必ず腐敗する。その腐敗の結果を今見せられている。これは歴史をひも解けば、すぐに分かることなんですよね。でも私たちは今、この民主主義の世の中で“これはおかしい”と声を上げることによって、世の中を少しずつでも変えていけると思う。だから私は今、もっと透明性を上げて市民のための政治というものを国会議員の先生方にはよく考えてほしいなと思います」と話した。
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