【栗山氏×藤井王将新春対談 取材後記】野球、将棋担当が実感した勝負師2人の共通点と相違点

2024年01月01日 05:23

芸能

【栗山氏×藤井王将新春対談 取材後記】野球、将棋担当が実感した勝負師2人の共通点と相違点
将棋盤を挟んで談笑する藤井聡太王将(左)と栗山英樹氏(撮影・白鳥 佳樹、椎名 航、会津 智海) Photo By スポニチ
 【取材後記】1時間余りの対談を終えた栗山氏は、藤井王将の所作に驚き、感心していた。質問に対し、じっくり時間をかけて考えて答える。決して簡単に受け答えしたりしなかった。
 「中途半端に答えたりすることは一度もない。そこが凄い。普通なら軽く返答するようなことも、ちゃんと考えて答える」。思考をテーマに鋭く迫り、藤井王将について「思った通りの方だった。考えるということが楽しいし、うれしいし、好き。そして答えを出すのが好きなんだと思う」

 重ね合わせたのは愛弟子の大谷(ドジャース)だった。「全てにおいて何となくやるということがない。普通の人とは逆。翔平もそうだから」。盤上に丁寧に、きちっと駒を並べていく藤井王将を見つめる栗山氏は、うれしそうだった。(専門委員・秋村 誠人)


 対談後、プレゼント用色紙への揮毫(きごう)をお願いした。「夢は正夢」の栗山氏に対し、藤井は「大志」と書いた。

 「8年前、プロ入りした当時と同じにしました。いろいろ変わったことは多いけれど、当時の気持ちを思い出して」。その8年前、14歳2カ月での四段昇段は史上最年少。直後から史上最長の29連勝は始まった。そして、史上初の全8冠独占。地に足の着いた言葉がさらなる快挙を予感させる。

 でも思う。前人未到の頂に立って改めて抱く大志とは?「強くなることを目指すことに変わりはありません」。記録は強さに付いてくる。その姿勢も一貫している。(筒崎 嘉一)
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