【凱旋門賞】池江師またも涙 オルフェの3度目アタックない
2013年10月07日 06:00
競馬
ただ、勝つために冷静な判断を下し、徹底した準備を怠らなかった。ディープインパクトとは異なり、昨年も今年もフォワ賞をステップとして走らせた。天皇賞・春をパスし、宝塚記念(回避)前の運動誘発性肺出血も早めに摘み取って、馬に無理をさせなかった。いざアクシデントが起こってしまった時、どう対処するかまで発想が及んでいたからこそ、最小限で食い止められた。僚馬ブラーニーストーンに鼻筋を蹴られ、外傷性鼻出血を発症して、フォワ賞1週前追い切りが延期となった時も、何事もなかったように、その後の調整を続けた。昨年2着に敗れてから、凱旋門賞のことを思わなかった日は一日もない。準備に準備を重ねても…、夢はつかめなかった。
「重い扉を日本人はなかなか開けることができない。昨年は開きかけた扉がゴール寸前で閉じたが、今年は開きかけることすらなかった。欧州の強さをまざまざと見せつけられた」。池江師は地元の意地を肌で知った。また挑戦が始まる。