【阪神JF】小柄感じさせぬ瞬発力!伸び脚良好リスグラシュー
2016年12月08日 05:30
競馬
動きを見守った矢作師は「馬なりで4F54秒台の予定。テンの入りが予定したより多少遅かったが、動き自体はとても良かった。走りのリズムがいい。今朝もカイバは完食している」と笑顔で切り出した。1週前は新コンビ戸崎を背に4F51秒8の好時計。当週は牝馬の定石通りにサラッと。青写真通りに運んでいる。
2走前の阪神未勝利戦(芝1800メートル)は1分46秒2と、2歳では破格のレコードV。今年JRA調教師リーディング首位(52勝)を快走する指揮官は「阪神JF前にどこを使うか?」で戦略を練った。愛馬のベストは1800~2000メートル。1400メートルのファンタジーS(京都)では距離不足。「東京マイルなら、1800メートルのイメージで走れる」と選択されたアルテミスS。栗東~東京間の初の長距離輸送で4キロ減は「想定外」(同師)だったが、外寄り16番枠の不利を乗り越えて難なく抜け出した。3F33秒5の極上の切れ。思惑通りに賞金を加算し、G1切符を入手した。
無論、阪神JFも来春の大目標となる桜花賞もマイル戦。同師は「マイルを意識し、主眼に置いているのは瞬発力!!」と調教の重点ポイントを端的に挙げた。前走・アルテミスSの最終追いが栗東坂路で1F12秒2。戸崎が騎乗した1週前が同12秒4で、この日が同12秒3。上り勾配3・5%(約2・0度)の坂路の厳しいゴール前を序盤のペースにかかわらず、最後はしっかり脚を伸ばす。強じんな末脚の原動力でもある。
阪神は2走前のレコードVでクリア済み。指揮官は「近場の阪神ならプラス体重で出せる。現時点での完成度も高い。正直、不安らしい不安がない。あとは当日の馬場状態だけ。良馬場でやれれば」と女王の座をしっかり見据えている。