【AJC杯】絶好調男・田辺が導く!闘志戻ったワンアンドオンリー
2017年01月19日 05:30
競馬
注目すべきはその単勝回収率。昨年も通年で118%を誇り、今年の172%は5勝以上を挙げる騎手の中で際立っている。理論上、田辺の単勝だけを買っていればもうかる計算。穴馬を巧みに導くその腕っ節はトリッキーな中山コースでより輝きを放つ。
「中山は人気の馬でも(乗り方を)間違えると駄目になることが多い。逆にうまく乗れれば勝てるから。好きなコースですね」
その中山で行われるAJC杯は、14年ダービー馬ワンアンドオンリーとのコンビで挑む。同馬は14年神戸新聞杯を最後に約2年4カ月の間勝利がない。橋口師は「前走(ジャパンC)は勝負どころでやめるようなこともなくいい競馬だった」と復調の手応えを伝える。1週前にハードな併せ馬を消化しており、最終追い(CWコース)は馬なり単走で5F70秒9。前進気勢あふれる走りに師は「有馬記念をパスして早くからここを目標にやってきた。いい時の走りが戻ってきたような気がする」と納得の表情だ。
田辺がオンリーとコンビを組んだ昨年の2戦(宝塚記念14着、ジャパンC8着)は共に好位からの勝負。積極策で復活Vへの足掛かりを模索している。「今回も前めには行きたい。先行して内に付けたいですね」と田辺。正直な男ゆえに「どちらかといえば左回りの方がスムーズ」と不安点も吐露する。それでも今の田辺なら…。14年の競馬の祭典で燦然(さんぜん)と輝いた才能。いま最もノッてる男の手綱なら、あの勇姿がよみがえるかもしれない。