【オークス】魂の雪辱!天才少女ソウルスターリングが快勝
2017年05月22日 05:30
競馬
スタートを決めると道中は好位を追走。直線は早々と逃げたフローレスマジックをかわしにいった。早過ぎでは?どよめくスタンド。だが、鞍上に迷いはなかった。「早めに動いたのは内に閉じ込められたくなかったから。ちょうど前が空いたし、スムーズに走らせたいと思った」。脚色は最後まで衰えず1馬身3/4差の快勝。デビュー4連勝で臨んだ桜花賞は3着に敗れたが「桜花賞は外枠で、重い馬場も初めてだった。負けたけど自信はあった」。愛馬の力を信じ、正攻法で勝利をもぎ取った。
その背でルメールは母馬を思い出していた。スタセリタとのコンビでは09年に仏オークスを制した。「母と凄く似ている。耳も脚(蹄)も凄く大きいし、跳びも大きくて、いいペースを維持することができる」。2番手から抜け出したレースぶりも一緒だ。母も騎手も海を越え、日本でのオークス母子制覇。前日に38歳の誕生日を迎えたフランスの名手は「とても特別な日になった。少し自分も年を取ってきたので、勝てたことに意味がある。まだやれるかな」と感慨深げに話した。
もちろん、まだまだやれる。これで2週連続G1制覇。その手綱さばきは円熟味を増し、さらにさえ渡っている。今週はいよいよダービー。「もう一つ勝ちたいですね」と無邪気に笑った。09年は仏ダービーも制したルメール。歴史もまた、海を越えて繰り返すか。
◆ソウルスターリング 父フランケル 母スタセリタ(母の父モンズーン)牝3歳 美浦・藤沢和厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績6戦5勝 総獲得賞金2億7717万8000円。