【エ女王杯】男名カッチャン初戴冠!止まらん“ミルコロガシ”
2017年11月13日 05:30
競馬
「自信は持っていた。ずっといい手応えだったし、ゴールの1完歩前で勝つと思った。最後にかわしてくれて、とてもうれしいね」
内め5番枠からスタート。最内クインズミラーグロが逃げ、クロコスミアが2番手。行く馬を行かせ、相棒に負担をかけることなく好位のイン5番手で流れに乗った。レースの前半5Fは62秒0のスローペース。絶好の展開だった。「いい枠だと思っていたし、道中も一番いいところに行っていた」と振り返る。直線は迷わず内へ。抜け出したクロコスミアをゴール寸前で計ったように差し切った。
ミルコにとっては、リベンジの懸かる一戦。前走の秋華賞は1コーナーで落鉄があり3着に敗れた。「チャンスはあると思ったけど、ツイてなかったね。今日は(蹄)鉄が全部あったから、最後まで頑張ってくれた」とジョークを交えて回顧。昨年のクイーンズリングに続く連覇を飾った。
00年に開業した鮫島師にとっては、延べ62頭目の出走で悲願のG1。トレーナーは「最近は獲りたいという気持ちが凄く強くなっていたので、最高の気持ちです」と目を潤ませた。G1請負人からは心強いエールもあったという。「前々から、G1をプレゼントしてくれると言ってくれていた。ゴール後は心の底から抱き合った」と喜びをかみ締めた。
惜敗続きだった同世代だけでなく、古馬もまとめて負かして牝馬の頂点に立った。指揮官は「パドックではイレ込む馬だが、今日は元気がないのかと思うぐらい落ち着いていた」と、大人になった姿に目を細める。今後について「少しゆっくりさせたいね。年内は今のところ使う予定はない」と明かす。来春にはドバイ遠征のビッグプランもある。世界の舞台でも、馬名通りの“勝負強さ”を見せてくれるに違いない。
◆モズカッチャン 父ハービンジャー 母サイトディーラー(母の父キングカメハメハ)牝3歳 栗東・鮫島厩舎所属 馬主・キャピタル・システム 生産者・北海道日高町目黒牧場 戦績9戦4勝 総獲得賞金2億3439万8000円。